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レビュー「エースコンバットZERO ザ・ベルカン・ウォー」オリジナルサウンドトラック

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フラメンコ調であることにも理由がある!

コンポーザー:小林啓樹、中西哲一、大久保博、中鶴潤一

ゲームのプレイ状況:1周

今回もエースコンバットシリーズより、「エースコンバット ゼロ(以下「ACE ZERO」)のサントラをご紹介します。

サントラの全体像

ディスク2枚組で全45曲、収録時間は124分です。

「ACE5」の後に発売されたため、ややボリューム不足にも感じられるかもしれませんが、ミッション数は「ACE04」と同数ですし、むしろこれらが通常のボリュームかなと感じさせます。

ゲームの特徴としてはシリーズの中でも今作は「ACE」という存在が敵機含めより強調的に描かれております。

そのため、楽曲の中でもエース機登場に合わせて使用される楽曲が複数存在しているのが特徴的です。

コンポーザーは前作同様の4名で、盤石な布陣といった印象です。

今作においても小林啓樹さんのが曲が占める割合が最も多いのですが、中西哲一さんの楽曲が増えており、お二人の作曲されている曲数に大きな差異はありません。

サウンドは本作においてもオーケストラサウンドが主体となっており、エースコンバットサウンドならではの短いメインフレーズも存在しております。

しかし、「ACE ZERO」のサウンドにおける特徴は何と言っても所々でフラメンコ調のアレンジが施されている点にあります。

フラメンコギターやカスタネットが強く主張し、聴く者に大きなインパクトを与えます。

そして、そのフラミンコとオーケストラやコーラスとの融合があまりにも素晴らしく、シリーズの代表曲とも言える楽曲が本作にて生み出されることになりました。

トップレート曲

[DISC1]

BRIEFING 1  作曲:中西哲一

SORTIE I  作曲:中西哲一

GLACIAL SKIES  作曲:小林啓樹

ANNEX  作曲:小林啓樹

CONTACT  作曲:中西哲一

FLICKER OF HOPE  作曲:小林啓樹

DIAPASON  作曲:小林啓樹

THE ROUND TABLE  作曲:中鶴潤一

[DISC2]

TESTIMONY 1  作曲:小林啓樹

HANGAR  作曲:中西哲一

BRIEFING 2  作曲:中西哲一

SORTIE II  作曲:小林啓樹

THE DEMON OF THE ROUND TABLE  作曲:小林啓樹

ZERO  作曲:小林啓樹

EPILOGUE -NEAR THE BORDER-  作曲:中鶴潤一

GLACIAL SKIES


ミッション1の楽曲です。

シリーズの楽曲の中でミッション1の楽曲は、重要な立ち位置である楽曲が多い印象なのですが、本作においても例外ではないと思います。

一方でこれまでとは印象が異なるのが、「オープニング楽曲」という印象をこちらの楽曲では抱きました。

「ACE ZERO」のメインフレーズは使用されておらず、イントロから厚みを徐々に加えていくいつものエースコンバットサウンドのスタイルでもありません。

特にそのイントロ部分なのですが、物語の始まりを思わせる幕がパッと開かれるようなインパクトの強いものになっている印象です。

そのような中でもフラメンコ調の独特なリズム感は全面に出されており、いかにも今作の楽曲としての色付けがなされております。

CONTACT


ミッション3の敵エース機が出現された際の楽曲です。

緊迫感と疾走感で胸が昂ってくるのですが、私が特に好きなのは曲の入り部分のギターサウンドです。

力強くも、何処かプレイヤーを試してくるような不気味な響きが感じられます。

その後のギターサウンドの使い方がまた絶妙で、敵機に迫った瞬間を捉えられているような感覚を抱きます。

DIAPASON


ミッション6の楽曲です。

重厚なベース音とストリングスの調和が素晴らしく感じられます。

メインフレーズが使用されており、エースコンバットらしい浮遊感と伸びやかさが感じられるものとなっております。

「やはりエースコンバットサウンドは良いな」と思わせるような安定した良さがあります。

THE ROUND TABLE


ミッション10の敵エース機出現時の楽曲です。

やはりフレメンコギターから入るのですが、こちらの楽曲ではカスタネットによるリズミカルさも印象深いです。

この複雑さとスピーディーさが合わさったリズムが、敵エース機の挙動を表現しているように感じられ、「だからフラメンコなのか!」ということに気付かされました。

EPILOGUE -NEAR THE BORDER-


スタッフロールの楽曲です。

これまでのシリーズではヴォーカル楽曲が使用されてきているのですが、ここでの主役はフラメンコギターです。

ソプラノコーラスは入ってきますが、それでも主役は譲りません。

ベース音をあえて使用せず、やや軽さのあるサウンドなのですが、それがまた良いなと思わせます。

最後はメインフレーズをギターでも聴けるのがまた好印象です。

ベストトラック

ZERO


最終ミッションの楽曲です。

やはりベストトラックはこちらを選ばずにはいられません。

非常に有名な楽曲で、エースコンバットの楽曲言えばこちらの楽曲を想像する方が多いと思います。

「PRESS START」では3度も演奏され、その都度大きなインパクトをもたらしておりました。

もはやゲーム音楽のスタンダードに数えられる1曲と言っても過言ではないと思います。

オーケストラとコーラスという従来のエースコンバットサウンドに、エース機の躍動を思わせるフレメンコ調が加わり、圧巻の仕上がりとなっております。

何が凄いのかと改めて考えてみますと、楽曲を聴いていいるだけでも敵エース機との激しいドックファイトを思わせるような、独特な緊張感と熱感を無意識のうちに感じられるのが凄いのだと思います。

何度聴いても新鮮な感動が得られるような素晴らしい楽曲です。

まとめ

今作の楽曲はこれまでの作風を基調としながらも、新しさを感じられる方が多いと思います。

その理由はやはりフラメンコにあると思います。

エース機に焦点を当てられた作品というゲームの特徴があり、それを音楽においてはエース機の挙動を想起させるフラメンコという形で落とし込んだ意欲作に感じられます。

これもある意味「ゲーム音楽らしさ」なのかもしれません。

1つ1つのフレーズやアレンジ意味があったりするのが、ゲーム音楽の醍醐味であり、こうした気づきがあるとよりコンポーザーの凄みを感じさせられます。

ゲーム音楽好きなら必ず聴いて頂きたい1枚ですが、過去作の楽曲も聴いているとより味わい深さが出てきます。

なので、とにかくエースコンバットサウンドを多くの人に楽しんで欲しいなと改めて思わされました

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