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レビュー「空の鼓動」 / オオフジツボ

投稿日:2020年3月13日 更新日:

クロノクロスライブではあまり聴けなかったアコーディオンとバイオリンの和音が楽しめる!

ギター:太田光宏 アコーディオン:藤野由佳 バイオリン:壷井彰久

『クロノクロス』20周年ライブツアーに出演されたアーティストのことをもっともっと知りたい!

というわけで、第三弾は藤野由佳さん(アコーディオン)と壷井彰久さん(バイオリン)が参加されている「オオフジツボ」の1作目のアルバムを聴いてみました。

クロノクロスライブの物販で販売されていたCDでは無いのですが、「オオフジツボ」という名前がパンフレットを見ていて目に留まりましたのでこちらを選びました。

「オオフジツボ」とは

太田光宏さん(ギター)、藤野由佳さん(アコーディオン)、壷井彰久さん(バイオリン)の3名によるユニットで活動されており、これまで多くのアルバムやライブCDを残されています。

中にはクロノクロスライブ出演者の野口明生さん(ティンホイッスル等)が”フィーチャリング”という形で参加されている作品もあります。

ライブも今まさにツアー中で、多数の実績があります。

太田さんは様々なアーティストのレコーディング等で活躍されているギターリストです。

「オオフジツボ」では主に伴奏役としてアコースティックなサウンドを聴かせてくれます。

光田康典さんとも「イナズマイレブン」で仕事を共にされていて、作曲が光田さん、編曲が太田さんという楽曲もあります。

アルバムの全体像

全14曲と、多くの楽曲が収録されています。

音楽性としてはアイリッシュ、スコティッシュ音楽になりますので、いわゆる「ワールドミュージック」というカテゴリーになります。

これらのTraditional(伝統的)な音楽の他、個々のメンバーで作曲されたオリジナル楽曲も多く収録されています!

この構成を説明しているだけで、ちょっと興奮してきてしまいます。

収録曲

1.Eternal Reflection(作曲:壷井彰久)

2.Reel Set#1 (Traditional)

3.海鳴り(作曲:藤野由佳)

4.想い出は美しすぎて(作曲:太田光宏)

5.Jig Set (Traditional)

6.country life(作曲:藤野由佳)

7.a Bird Had Past(作曲:壷井彰久)

8.冬将軍の空(作曲:太田光宏)

9.紫陽花の庭(作曲:藤野由佳)

10.  Reel Set#2 (Traditional)

11. 春一番(作曲:太田光宏)

12. 地蔵盆の夜(作曲:太田光宏)

13. Second Steps to Long Distance(作曲:壷井彰久)

14. Hector the Hero (Traditional)

1.Eternal Reflection


壷井さん作曲ですが、スピーディーで激しさの伴う旋律に壷井さんらしさを感じさせます。

「掴みはオーケー」とはこのことですね。

これ聴いただけで「ああ、このアルバム絶対好きなやつだ」と思わせました。

初っ端からバイオリン、アコーディオンそれぞれの主旋律、そこからギター伴奏が加わって盛り上がっていきます。

2回目のメロでバイオリンの主旋律にアコーディオンが奏でるバッキングも良いのですし、サビに入ってからのハーモニーにも驚かされます。

「バイオリンにアコーディオンを重ねると、こんなに素晴らしい和音になるんですよ、ようこそはじめまして」と言われているようなオープニングです。

「これからどうぞよろしくお願いします」という気持ちにさせられます。

2.Reel Set#1


これは伝統音楽のトラックですが、「レッツダンシング!」といった曲調です。

光田さんも自身の曲をこういった踊りましょうテイストでアレンジされることがあるように感じているのですが、もしかしたらその背景にこういった音楽から影響を受けている部分があるのかな?と妄想しました。

3.海鳴り


藤野さん作曲の海を思わせる楽曲になります。

この作品ではアコーディオンの単音弾きの魅力にも気付かされるのですが、この曲ではアコーディオン特有の和音を楽しめます。

アコーディオンらしさを感じられるので、いかにも藤野さんの曲だなという感想です。

4.想い出は美しすぎて


太田さん作曲のしっとりとした曲です。

ソロギターから入って行くのが良いですね。

壷井さんのイメージとはちょっと異なる繊細なバイオリンも聴きどころです。

こちらの作品とは関係ないですが、タイトルから想起してFF10のリュックを想い浮かべながら聴いてしまいました。

ゲームから音楽に入っている私のような人間はこういう聴き方を勝手にしたりしています。

5.Jig Set


伝統音楽のトラックです。

メドレー形式になっているようなのですが、前半が前曲の流れからしっとり、後半に激しさが戻ってきます。

アルバムの調子を整えているような印象を持つトラックでした。

6.country life


藤野さん作曲です。

非常に綺麗な旋律ですが、色々なシーンに合いそうな奥深さも感じる楽曲です。

そこに入ってくる壷井さんのらしさ全開の激しいソロのギャップがまた良いですね。

メロディアスな部分と激しさの部分で大いに揺さぶられます。

私が大変気に入っているトラックです。

7.a Bird Had Past


壷井さん作曲です。

ちょっと怪しくセクシーな印象の主旋律です。

聴きどころはやはり後半の壷井さんのソロです。

ゆったりとした曲なのであまり激しさはないですが、バイオリンらしい表現のソロで、主旋律の印象が高まるような感覚を持ちました。

8.冬将軍の空


太田さん作曲です。

”冬将軍”とは、厳しい冬を擬人化して表現した言葉です。

太田さんの曲はソロギターでクラシカルな曲というイメージを4曲目で抱きましたが、こちらはどこかワールドミュージック風な曲調です。

冬将軍という言葉とは今一つイメージが重ならなかったのですが、吹き荒れる北風の音を想像したら、曲の印象が変わりました。

9.紫陽花の庭


藤野さん作曲です。

アジサイと言えば、色が変化するという特徴がありますが、この曲を聴くとゆっくりと色が変化していくような絵が浮かびます。

じっくりと、しかし何処か力強さもあるような、そんなイメージです。

10.  Reel Set#2


伝統音楽のトラックですが、ゲーム音楽で聴くタイプの曲だなというのが率直な感想です。

こういった本来の伝統音楽に触れるのは良い機会ですね。

ゲームの中で聴いてきた音楽のルーツをたどることができます。

11. 春一番


太田さん作曲です。

歌詞があっても違和感がないような旋律です。

聴きどころは何といってもアコーディオンの単音弾きです。

なかなか味わい深い音で新鮮味があります。

表現を差し引いて音だけで言うのであれば、ちょっとハーモニカにも近いかなと思ったりしました。

12. 地蔵盆の夜


こちらも太田さん作曲。

ソロギターが印象的な曲ですが、ソロギターの延長線上の雰囲気で自然に入ってくるバイオリンとアコーディオンも印象的です。

曲の持つイメージが最後まで壊れません。

それでいて、ユニットとしての個性も感じさせるトラックです。

13. Second Steps to Long Distance


壷井さん作曲です。

オープニング同様に音符の数が多そうな、楽譜が真っ黒になっていそうな曲です。

そこが壷井さんらしさなのかもしれませんね。

キレの良いバイオリンを楽しめるトラックです。

14. Hector the Hero


最後は伝統曲で〆ています。

私がこの曲を聴いてイメージしたのは、「夕焼け小焼け」のような場面です。

夕方踊り疲れた子供たちが家路につくような、そんな場面が浮かびました。

優しさを感じる楽曲です。

まとめ

全体的な感想としては、この3つの楽器のバランスって凄く良いんだなということを思いました。

特にアコーディオンのサウンドを様々な角度から楽しめるのが個人的に楽しめました。

このCDは光田さんの楽曲が好きならあまり人を選ばない作品かもしれません。

それ以外にも幻想水滸伝シリーズの楽曲が好きな方にもお勧めできますので、光田さんファンに限らず多くの方に楽しんで頂きたいです。

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