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レビュー「ハルカナルトキノカナタヘ」

投稿日:2020年3月11日 更新日:

バラエティに富んだアレンジの意欲作!

参加アーティスト: ZABADAK 、サラ・オレイン、 ローラ・鴫原 、壷井彰久、藤野由佳

本日はクロノトリガー生誕25周年ということで、こちらを聴き返してみました。

「クロノトリガー」及び「クロノクロス」の楽曲が収録されたアレンジ盤です。

私がこのCDを手に取った動機は、クロノシリーズのアレンジ盤がある!ということを知り、クロノシリーズの音楽をもっと聴きたいと思ったという、至ってシンプルなものでした。

それも実は半年程前なので、わりと最近の話です。

アレンジの詳細だったり、誰が参加されているのかだったり、何も分からず聴いておりましたので、まずは参加アーティストに目を向けようと思います。

参加アーティスト

ZABADAK


長く活動されているグループで、ある時はバンドであったり、デュオであったり、そしてある時はソロであったり、多くのメンバー変遷を経ていらっしゃいます。

恥ずかしながら私は全然知らなかったのですが、特にギターリストの吉良知彦さんは光田作品との関連性は高いです。

クロノクロスのオープニングやエンディング曲のギターは吉良さんが演奏されていたそうです。

私自身も何度も吉良さんのギターの音を知らずに聴いていたわけです。

クロノクロスライブの時も吉良さんの名前をTwitterで目にしたのですが、2016年に他界されており、ライブでは吉良さんのギターの音と重ねるようにギターの音を聴いていた方もいたようでした。

サラ・オレイン


サラさんのヴォーカルやバイオリンと光田さんの楽曲の関わりは長く深いですね。

前年にリリースされたサラさんの2ndアルバムを光田さんがプロデュースされてます。

光田さんの曲の英語ヴォーカルの役割はサラさんが担うことが非常に多いのだなと認識させられます。

ローラ・鴫原


サラさん同様に作詞とヴォーカルで参加されています。

国外での活動が中心の方のようで、情報がほとんどありませんが、クロノシリーズの音楽が大好きな方のようです。

収録曲

1.時の傷痕 ~ハジマリノ 鼓動~

2.RADICAL DREAMERS

3.風の憧憬

4.サラのテーマ

5.凍てついた炎

6.マブーレ

7.次元の狭間

8.時の回廊

9.On The Other Side

10. ハルカナルトキノカナタヘ

1.時の傷痕 ~ハジマリノ 鼓動~


アイリッシュな笛の音が鳴り響き、そういうアレンジかと思い聴き始めますが、展開の多いアレンジになってます。

ヴォーカルがある種の静けさをもたらし、バンドサウンドとの間でダイナミクスをもたらしています。

時の傷痕の持つ「ここから始まる」という感覚も失われておらず、オープニングに相応しいトラックです。

2.RADICAL DREAMERS


サラさんが作詞とを手掛け、ヴォーカルも担っています。

始まったと思ったらエンディングという流れで戸惑う人も多いでしょうが、この曲順は光田さんのこだわりだそうです。

上品なしっとりさが特徴的なアレンジで、個人的にはピアノのイントロが最も印象的です。

3.風の憧憬


ピアノとオーケストラで組み合わされたアレンジです。

この曲に、このようなアレンジを望まれていた人も多いかと思います。

私としましては「風の憧憬はここまで完成されていない方が、少し粗削りな方が好きかな」と思うところがあります。

ピアノは滑らかじゃない方が良いですし、ミスタッチするくらいの力強さがあった方が好みかなと思います。

それはおそらく、どうしてもゲーム内のフィールド場面を想い浮かべてしまうからだとは思います。

4.サラのテーマ


この曲の作詞とヴォーカルはローラ・鴫原さんです。

作詞と言いますか、造語のような感じです。

「サラのテーマ」の他に楽曲が混ざり込んでいるのが聴きどころです。

まず、バックに「星を盗んだ少女」が居ますね。

そして、途中に「生命 〜遠い約束〜」をナチュラルに挟んできます。

どちらも気にせず聴いていたら気付かないようなマッチング具合で、サラとキッドの繋がりを絶妙に思わせます。

5.凍てついた炎


バイオリン中心のシンプルなアレンジになってます。

主旋律をいじっていないので、原曲に限りなく近いです。

もちろん合ってはいるのですが、ちょっと無難過ぎる感じがしましたので。

個人的には木管楽器、特にオーボエなんかでも聴いてみたいですね。

6.マブーレ


「凄く光田さんらしい、どこかで聴いたことあるようなアレンジだな」なんて思いながら聴いていたら、気付いちゃいましたね。

ド派手なバイオリンソロで。

「ここ、壷井彰久さんいるでしょ?」

そして、アコーディオンの存在感はまさか…

はい、藤野由佳さんですね。

慌ててCD引っ張り出したら、ばっちりお二人の名前が載ってましたよ。

お世話になっております。

クロノクロスライブのアレンジが大好きだった方は最高のアレンジのはずです。

7.次元の狭間


これは物凄くざっくり言いますと、アコギからバイオリンに代わってスローテンポにしたようなアレンジですね。

ちょっと「凍てついた炎」とアレンジの方向性が近いので、アコギを残しつつ、何か違うことをやって欲しかったかなとくのが個人的な意見です。

8.時の回廊


この曲も歌詞とヴォーカルをローラ・鴫原さんが担っていします。

この主旋律がこんなにもヴォーカルに合うとは、という新発見がありました。

ところどころサラを感じさせるのも良いですね。

このアレンジCDの中でも聴き易い曲だと思います。

9.On The Other Side / エピローグ〜親しき仲間へ


引き続き歌詞とヴォーカルをローラ・鴫原さんが担っています。

英語詞なのでさっぱりわかりませんが、仲間を想うような歌詞なのでしょうね。

FF5の「親愛なる友へ」もそうですが、この手の曲は優しさが滲み出るとグッときます。

原曲も良いですが、ヴォーカルが入ることでより大切な人の姿が浮かぶ気がします。

10. ハルカナルトキノカナタヘ


最後もローラ・鴫原さんです。

コンサートで光田さんが言っていたのですが、この曲の一部は元々クロノトリガーのために作られた曲ではないせいか、ちょっとゲームの世界観から離れているような違和感も元々持っています。

それがヴォーカルアレンジになったことで少し強くなったかなという感覚はあります。

ただ最後を飾るという意味では間違いなく名曲であり、この曲も「またクロノシリーズの世界にいつか戻りたいな」と思わせるようなトラックになっています。

まとめ

アレンジの方向性はバラバラで、CDを聴いていて統一性はありません。

なので、私もそうですが同じCDに収録された曲の中でも好みが分かれると思います。

素直に「どの曲が自分に合うかな?」と考えながら聴くのも良いかもしれません。

ただ、やはり聴き応えはあり、色々詰まったアレンジ盤だと思いますので、そういった部分ではやはり光田さんの制作したCDなのだなと思わせます。

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