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レビュー「atmosphere」/ 佐々木直也

投稿日:2020年3月12日 更新日:

作曲:佐々木直也

クロノクロスライブでも垣間見えた繊細な指使いが感じられるソロ作品!

『クロノクロス』20周年記念ライブツアーに出演されたアーティストのCDを聴いてみよう企画です。

第二弾はギターリストとして出演された佐々木直也さんをもっと知りたい!

というわけで、こちらのソロ作品を聴いてみました。

どうやら作曲も自身で手掛けてらっしゃるようです。

全体像

まず、タイトルの「atmosphere」ですが、これは「大気」や「空気」といった意味を持つ英語です。

こうした意味からCDの雰囲気を想像してみますと、澄んだ爽やかなサウンドで伸びやかな旋律の曲が並んでいるようなイメージがします。

あるいは、空気を読めない私という人間のような、ドロドロとした感じでしょうか。

後者は無いと思うのですが、とにかく興味が湧いてきます。

ギターリストのソロ作品というのは、なかなか珍しいです。

その存在自体は知ってはいたのですが、私自身聴いてみるのはこちらのCDが初めてとなります。

ギターソロ作品のがどういうものだろうと考えたときに私が想像していたのはこのようなものでした。

1.インストゥルメンタル作品である。

2.ヴォーカルの居ないバンドサウンドで、主役がギターである。

3.ギターが主旋律を弾いている。かつ、ソロパートもある。

「そりゃ、そうだろう」としか言いようのない3項目が並んでいますが、実際のところ主旋律もソロパートもあると想像したときに、どのような構成になるのかが想像しにくかったです。

では、実際に聴いてみたので答え合わせをしてみます。

1.インストゥルメンタル作品である。 

⇒ 正解!

2.ヴォーカルの居ないバンドサウンドで、主役がギターである。

⇒ 不正解!

バンドサウンドの曲もあったのですが、打ち込み系の曲がありました。

3.ギターが主旋律を弾いている。かつ、ソロパートもある。

⇒ 不正解!

正にその通りの曲もありましたが、こちらも曲によりました。

というわけで、各曲目について書かないと埒が明かないので、話を進めていきます。

収録曲

1.Insomnia killer

2.D.A.D

3.蓮

1.Insomnia killer


タイトルを直訳すると「不眠症殺し」です。

「不眠症?いや、むしろ寝るな!アゲていこうぜ!」といったような感じでしょうか。

アップテンポの曲で、「寝るんじゃないぞ」と言われているかのように、しばらくの間アゲアゲな打ち込み音が続き、どこまでアゲていくのかな?と思っているところに佐々木さんの魅惑的なギターが入ってきます。

これが凄いんですよ。

ギターの音が入るとそこはもう、まどろみの世界に入ってしまうような落とされ方をします。

おそらく、弾むような打ち込み音が続いた後に、伸びやかなギターが入ってくるからだと思うのですが、ただ弾いたのではこういう感覚にはならないと思うのです。

音の継ぎ目を感じさせないような伸びやかさで、この辺は佐々木さんのテクニックによるものなんだろうなと私は感じました。

2.D.A.D


曲名の意味がさっぱり分からず、むしろ意味があるかどうかも分からなかったのですが、調べてみると自動車パーツのブランド名が出てきました。

それを踏まえてこの曲を聴いてみると「煌びやかな夜のドライブ」といった情景が思い浮かびました。

曲調やテンポが変化するのが特徴的ですが、その辺が景色だったり走行速度の変化だったりを表わしているのでは?などと妄想が捗ります。

3.蓮


植物の「ハス」ということで良いのでしょうか?

バンドサウンドなのですが、ややローテンポでメロディアスな旋律なので、花を思わせるような暖かみがあります。

この曲は衝撃でしたね。

主旋律をギターで弾いているのですが、どうやってその音作ってるの?と思うくらい、聴いたことの無い音です。

まるで歌っているかのように感じさせます。

そして、間奏で柔らかみのあるギターソロも聴かせてくれます。

この曲が最も佐々木さんのギターを感じられます。

まとめ

ちょっと変わったCDで馴染み易さがあるとは言い難いですが、聴いてみて良かったなと私は思っています。

というのも、伸びやかさだったり、柔らかみだったりといった佐々木さんのギターテクニックを感じ取ることができたからです。

特に指板を押さえる繊細な指使いを感じ取ることができます。

こうした繊細さはクロノクロスライブでは特にアコギの指弾きで感じましたが、こちらのCDでも聴きどころの1つなのではないでしょうか。

冒頭で触れましたタイトルの「atmosphere」についての私なりの答えですが、これは各楽曲のイメージというよりは、こうした佐々木さんの指使いを連想さえる言葉のように思いました。

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