西木さんが憧れるくらいの人たちが出演されている!
2019年7月28日 オリンパスホール八王子
作曲、プロデュース:西木康智
編曲:森悠也、青木征洋、吉田篤貴、Seku、Ren、西木康智
開催からもう多くの時間は経過してしまいましたが、参加したコンサートにつきましては記事にできそうな公演は取り上げさせて頂こうと思います。
この度なんと、オクトパストラベラーが全世界出荷+DL数において200万本を突破されたということで、そのお祭りムードに便乗させて頂きます。
コンサートの全体像
こちらのコンサートは、オクトパストラベラーのアレンジ盤である「OCTOPATH TRAVELER Arrangements -Break & Boost-」を元に構成されています。
そして、このコンサートのために追加された楽曲を同じくアレンジ盤CDとして「OCTOPATH TRAVELER Arrangements Break & Boost -Extend-」に収録しております。
繰り返しになりますが、アレンジ盤の趣旨が「Break Side(アコースティックサウンド)」と「Boost Side(ロックサウンド)」という異なるアレンジを1枚のCDの中に施しているため、今回のコンサートでは楽器編成もなかなか珍しいものとなっております。
というわけで、まずはその楽器編成と出演者についてまとめさせて頂きます。
出演者
吉田篤貴(バイオリン、ビオラ、クラリネット)
西木さんの学生時代からのお知り合いという縁もあり、出演されております。
バイオリン、ビオラは分かるのですが、何故かクラリネットまで吹いてらっしゃいます。
それも、1曲だけではなく、結構吹いてらっしゃいます。
今回は編曲もされていますし、他にも作曲やヴォーカルをされることもあるそうです。
9人組ストリングスユニットの「EMO strings」で活動されてるということで、正直なところそちらも興味が湧いてしまいます。
ゲーム音楽との関わりは他にもあるようで、私の知っている作品ですと昨年リリースされたSQUARE ENIX の「ACOUSTIC ARRANGEMENTS」というアレンジ盤において編曲や演奏という形で関わっていらっしゃるようです。
うーん、このアレンジ盤も持ってないのですが欲しくなりますね。
CDで聴いた「赤き断崖の集落」の激しいバイオリンに「凄いな、格好良いな」と思っていたのですが、このアレンジと演奏も吉田さんでした。
なので、それを直接聴ける機会に巡り合えたのは感無量です。
須原杏(バイオリン)
吉田さんが声を掛けられた形での出演だと思われます。
紅一点ですが、パワフルな演奏に痺れました。
コンサートのBlu-rayDiscのメイキングを見ると、舞台上のキリッとした姿とは異なり、柔らかな女性らしい一面も垣間見えました。
そのギャップが素敵ですね。
多くの作品に関わられていらっしゃるのですが、私が持っているCDですと、元キリンジの堀込泰行さんの「What A Wonderful World」というアルバムの中の1曲でバイオリンを演奏されています。
既に須原さんのバイオリンの音を聴いたことがあったわけです。
音楽を巡る縁ってなかなか面白いなと感じさせます。
他には森山直太朗さんの複数のアルバムにも参加されているそうです。
内田麒麟(チェロ)
内田さんも吉田さんとの縁で出演されているのだと思われます。
吉田さんとは様々なジャンルで活動されているようです。
参加されているCDの中で私が持っているのは風とキャラバンの「はじまりの風-CROSSROAD-」です。
これ、先週買ったばかりのCDでまだ聴いていないのですが、こちらに参加されているということは、クロノクロスライブに尺八で出演されていた神永大輔さんと共演されているということでしょうか。
どんどん繋がっていきますね。
正直なところ、私が想像していた以上に広がって行っております。
出演されている姿もメイキングを見ても渋くて格好良いなという印象でしたが、チェロという楽器の格好良さも教えて頂きました。
森悠也(ピアノ、シンセサイザー)
西木さんの学生時代からの縁で最初に声を掛けたのが森さんだそうです。
今回最も多くの楽曲をアレンジされており、難解な楽曲を何曲も演奏されていました。
TV番組やCM、アニメ等々非常に多くの仕事をされています。
西木さんもおっしゃていましたが、ゲーム音楽の分野とは異なる方面で活躍されている方なので、私の持っているCDとの縁は見付けられませんでした。
西木さんの縁があるとはいえ、異なる分野の楽曲をアレンジされ、自ら非常に楽しそうに弾いていらっしゃる姿は何度見ても惹きつけられるものがあります。
青木征洋(エレキギター)
かつてカプコンに在籍され戦国BASARAシリーズ等のコンポーザーを経験され、現在は独立して活動されております。
ギターリストであり、作曲家であり、編曲家でもあります。
青木さんは西木さんにとって大先輩であり、詳しくはメイキングを見て頂きたいのですが、ちょっと複雑な関係性にあります。
とはいえ厚い信頼関係の元、「Boost Side」のアレンジを青木さんにお願いされたという経緯になっているようです。
私は青木さんのことは、このライブで初めて知り、楽曲に触れる機会も初めてでした。
素晴らしいアレンジを施すだけでなく、演奏者が嫌がるような難解な演奏をコンサートの場において実現させてしまうところに「凄い人だな」という印象を抱きました。
Seku(エレキギター、アコースティックギター)
青木さんが声掛けた経緯かな?と想像しましたが、西木さんの学生時代からのお知り合いだそうです。
今回はアレンジも3曲担当されています。
活動等の詳細はよく分かりませんが、非常に安定されたギターソロを次々と披露されていました。
弾いているギターが特徴的でしたが、8弦ギターだったでしょうか。
なかなか聴けるものではないので、良い機会になりました。
Ren(エレキギター、ガットギター)
西木さんの大学の後輩のようです。
アレンジも2曲担当されています。
ゲーム音楽のお仕事は今回が初めてとおっしゃっていました。
演奏の方ではきめ細やかなガットギターのソロが特に印象的でしたが、演奏中の穏やかな表情にお人柄も垣間見えて個人的に非常に目立っている存在でした。
上田哲也(ベース)
西木さんとの繋がりはよく分かりません。
コンサートでは目立つ存在ではなかったですが、難曲(特に「魔人の血を継ぐ者」)をまるで淡々と弾かれているかのようなパフォーマンスで非常に格好良かったです。
リズムセクションのレベルが高くないと、コンサートでこのパフォーマンスは無理だったと思いますので、よくバンドを支えていらっしゃった方の1人だと思います。
今井義頼(ドラム)
今井さんも西木さんとは母校の繋がりのようです。
ジャンルを問わず幅広く活動されております。
強いリーダーシップを持っているメンバーの1人であることをメイキングを見ていて感じました。
CDを聴いていても感じた難解なリズムを支える安定感はライブでも同様でした。
脇坂真由(ヴォーカル)
歌手としてだけでなく、作詞や作曲においても国内外で活躍されています。
私はこのコンサートで初めて歌声を聴いたのですが、声質が低いような、やっぱり高いような、あまり聴いたことの無いタイプのものだなと感じました。
なんと言いますか、下から伸びてくるような独特な歌唱でした。
そして、造語の発音がテクニカルで、物凄く心地よいものに仕上がっているなと驚きました。
本当にどこかの言葉で歌われているかのような印象を持ちました。
まとめ
西木さんが「憧れの存在であった」と口にしている森さんと吉田さん、そして青木さんを中心にメンバーを広げていき、実現されたコンサートであるという構図がなんとなく見えてきました。
「Boost Side」の出演者はあまり情報もなく、分からないことが多かったのです。
しかし、このコンサートを機にゲーム音楽に関わる機会も増えてくるかもしれませんので、いつかまた演奏を聴ける機会を楽しみに待ちたいです。
それにしても日本にも凄いミュージシャンが多いものだなと改めて感じさせます。
今回も長くなりましたので、FF7リメイクに倣いまして分作…