豪華アーティストと勢揃いのナムコサウンドチームで彩られたお祭りサントラ!
コンポーザー:三宅優、境亜寿香、遠山明孝、矢野義人、戸部田英樹、神田朋樹、大久保博、田島勝郎
ゲームのプレイ状況:エンディングまで(やり込み無し)
今回はシリーズ2作目となるPS2ソフト「みんな大好き塊魂」のサントラをご紹介します。
前作から引き続き、多数の豪華アーティストが参加しておりますが、楽曲制作はやはり三宅優さんを中心としたナムコのサウンドチームの面々が手掛けております。
サントラの全体像
全18トラックで収録時間は80分となっております。
特徴的なのは、それぞれの楽曲の収録時間の長さで、7分を越える収録時間の楽曲も複数みられます。
この辺りはゲームステージの尺に合わせて長くしているのですが、サントラとして聴きますとちょっと長過ぎるように感じてしまう部分もあります。
今作も楽しい楽曲が揃っているのですが、前作程には印象的な楽曲は少ないなと感じたのが正直なところです。
賑やか過ぎるように感じる楽曲もあり、「狙い過ぎ」と言うわけではないのでしょうが、前作のように楽曲の一フレーズがふっと心に響いてくるような感覚が無く、そういった部分では物足りなさを感じてしまいました。
また、メインテーマのフレーズが前作程出てこないせいか、塊魂らしさという部分でもやや薄まって感じられます。
トップレート曲
※ 背景色付は☆5 その他は☆4
Overture II
塊オンザスウィング
くるくるロック
つよがり魂
塊ホリディ
ベイビーユニバース
Overture II / 作曲:三宅優 編曲:境亜寿香
前作に引き続き、ピアノソロによるオーバーチュアです。
楽曲の雰囲気は前作同様良いのですが、タイトル楽曲からの流れの部分も良いです。
ゲームが始まるワクワク感や、良い具合に塊魂の世界へと導かれる感覚があります。
くるくるロック / 作、編曲、ヴォーカル:イルリメ
こちらの楽曲はシリーズの楽曲としては異例なのですが、ナムコチームが楽曲制作に関わっておりません。
経緯は気になるところですが、「ヒップホップ」という音楽ジャンルの特殊性が垣間見えます。
豊富なジャンルの楽曲を揃えているのがシリーズの楽曲の特徴なのですが、ヒップホップ音楽を採用したいとなり、ヒップホップアーティストのイルリメさんに依頼した際に、ジャンルの特殊性故に楽曲制作も依頼する形になったのではないかと勝手に想像しました。
非常に特徴的な機械音を交えたようなヴォーカルが印象的です。
ヒップホップなので抑揚の少ない楽曲なのですが、その中でも心地良いリズム感があり、特に”かたまり だましい”の箇所が気に入っております。
つよがり魂 作曲:境亜寿香 編曲:境亜寿香、堀込泰行 ヴォーカル:キリンジ
こちらの楽曲では兄弟で結成されたバンドであるキリンジが参加されております。
兄の堀込高樹さんは元ナムコのコンポーザーで、「風のクロノア」や「スーパーファミスタ」で数曲作曲されておりました。
なお、キリンジは私にとって特別なアーティストになりますので、後日関連アーティストとして何枚かのCDをご紹介させて頂こうと考えております。
さて、堀込高樹さんの縁でキリンジが参加することになったのかどうか経緯は分かりませんが、驚いたことにこちらの楽曲制作に関してはキリンジのお二人は多くは関わっていません。
キリンジと言えば兄弟共に制作する難解な作詞、作曲で多くのアーティストからのを受けていることで有名なのですが、こちらの楽曲は作詞作曲いずれもナムコの境亜寿香さんが手掛けております。
私自身ゲームをプレイしながらキリンジの楽曲だと思って聴いていたのですが、妙にあっさりし過ぎている名という違和感があったため確認したら「違うやん!」と驚いたのを覚えております。
ただし、アレンジに弟でメインヴォーカルの堀込泰行さんが加わっていますのと、キリンジとしての楽曲の雰囲気は少々感じられます。
歌詞の内容も”酒の魔力にやられたんだ”と、塊魂の王様視点を思わせるので何処かキリンジっぽさもあるのですが、作詞者は不明ですがキリンジが担当したらもっと毒づいた歌詞になっただろうなと感じました。
塊ホリディ / 作編曲:三宅優 ヴォーカル:ゆうさま
前作にも登場した「ゆうさま」ですが、今回も三宅優さん自らヴォーカルを担っています。
低音域のヴォーカルで淡々と歌い上げられている、ほのぼのとした楽曲です。
正直ヴォーカルの抑揚が無く物足りなくも感じるのですが、それが返ってほのぼの感を演出しております。
疲れるゲームで、賑やかな楽曲が多い中なので気分転換的に聴けるので気に入っている楽曲の1つです。
ベイビーユニバース / 作編曲:大久保博 ヴォーカル:野宮真貴
前作では未参加であった大久保博さんの楽曲です。
大久保さんの名前があると前作よりも一層ナムコオールスターズの面々といった印象を抱きます。
ヴォーカルの野宮真貴さんは「MOTHER」でお馴染みの鈴木慶一さんプロデュースでCDデビューした過去がある歌手になります。
ロングトーンが多めで、伸びやかさが心地良い楽曲です。
ベストトラック
塊オンザスウィング / 作曲:三宅優、矢野義人 編曲:三宅優 ヴォーカル:松崎しげる
オープニング楽曲です。
前作ではエンディング曲を歌唱された松崎しげるさんが今作ではオープニング楽曲に起用されています。
サントラの収録順が前後してしまっているのが非常に勿体無く感じられますが、オープニングに相応しい華やかさがある素晴らしい楽曲です。
個人的に気に入っていますのが、歌詞で”かたまりだましい”と韻を踏んでいるところです。
”ぼくらのシンフォニー”とか”はじけるファンタジー”といったように末尾の響きで韻を踏んでいます。
ただ、この何が素晴らしいかと言いますと歌詞自体ではなく、松崎しげるさんのヴォーカルの魅力と言う部分に尽きます。
歌唱技術は言うまでも無いのですが、松崎さんの最も素晴らしい点は本当に楽しそうに歌われており、歌唱の中に感情だったり、お人柄だったりが表出されている点が素晴らしいと思うのです。
多くの人が塊魂シリーズの松崎しげるさんの歌唱に魅了されるのは、そういう部分なのではないでしょうか。
というわけで、その素晴らしい歌唱に私も魅了されましたので、今作のベストトラックはこちらを選定しました。
まとめ
ちょっと賑やか過ぎるなというのが率直な感想ではありますが、内容的には参加アーティスト的にも、コンポーザーの面々的にもやはり豪華で、ある種のお祭り感を感じます。
個人的には前作のサントラを聴く機会の方が圧倒的に多いのですが、こちらの方を好んで聴く方も多いかもしれません。
キリンジのファンとして興味を持ってしまうと、楽曲自体は良いのですが。ご本人の楽曲では無いという部分で残念に思ってしまう方もいらっしゃるかもしれないので注意が必要です。
一方で前作の松崎しげるさんに魅了された方は、今作のオープニング曲も素晴らしく、非常に楽しめますので、是非聴いて頂きたいと思っております。
楽曲の好みは分かれそうですが、気に入る楽曲は必ずあると思いますので、そういう意味でもお勧めできるサントラであると思います。