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ゲーム音楽サントラのレビューマラソン走破への軌跡!

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レビュー「クロノクロス」オリジナルサウンドトラック

投稿日:

民族楽器のみならず、様々な楽器の魅力を引き出している魅惑のサントラである!

コンポーザー:光田康典

ゲームのプレイ状況:未プレイ(実況動画の視聴のみ)

ライブのことばかり熱く語ってしまっており、サントラのレビュー記事がまだでしたので、このタイミングで書かせて頂きます。

クロノクロスと私

あれだけ熱く語ってきた「クロノクロス」ですが、未プレイです。

「…え?」と思われた方のためにもう1度言いますと、私は「クロノクロス」未プレイです。

「まさか」という類の話にはなってしまうので、まず経緯をご説明させて頂きます。

まず、音楽の魅力に惹かれ「クロノトリガー」をプレイしたことがあるのですが、ゲーム性のところで合わない部分があり、挫折してしまいました。

「挫折?いやいや、そんなわけないだろう」と自分でも思い、もう1度プレイしてみたのですが、2度目もやはり挫折してしまいました。

そうした経緯により、後続作品である「クロノクロス」をプレイしてみようというところまで行けなかったというのが正直なところです。

とはいえ、クロノシリーズの音楽の素晴らしさは強く感じており、「クロノクロス」についてもゲームを知らない中でも音楽に対する印象は強烈なものがあり、サントラを繰り返し聴いておりました。

そんなある日、光田康則さんのプロキオンタジオが主催する「クロノクロスライブ」が開催されるということを知りました。

「行きたいな」と思うと同時に、「クロノクロス」がどんなゲームなのか知りたくなりました。

しかし、ゲームプレイの方は、「クロノトリガー」の挫折経験からちょっと自信が持てずに、どうしようかと思っておりました。

すると、幸運にも私と同じように「クロノクロス」の音楽が大好きでゲームにも関心が向いたというタイプのゲーム実況者の方を見付けましたので、そちらを視聴することにしました。

ゲーム体験を書いているのは小さなことではありませんが、こうして「クロノクロス」という作品に触れてはいる状況にあります。

サントラの全体像

「クロノトリガー」の音楽は、いわば光田康典さんの入門編のような印象があります。

メロディアスで”良さ”が分かり易いタイプの音楽だと解釈しております。

一方の「クロノクロス」の方はと言いますと、繰り返し聴かないと”良さ”が分かりにくいです。

私自身もサントラの評価の高さは知っていたのですが、数回聴いたくらいでは、今後繰り返し何度も聴くようなサントラになるとは思いませんでした。

肝心の音楽的な部分には知識不足もあり、詳しくは触れられないのですが、音楽の特徴としては、やはり民族楽器の使用だと思います。

ゲーム音楽+民族楽器という組み合わせ自体は、当時においても特別新しいものでは無かったかなとは思います。

例えば、植松さんもケルトアレンジのCDを出されたりしていました。

しかし、「民族楽器って格好いい!」と思えるような音楽は、私自身この作品で初めて感じ取れたという感覚を持っています。

「クロノクロス」のサントラは、民族音楽という要素からイメージする枠組みを越え、1つのゲーム音楽の在り方を示してくれているような作品に感じます。

また、そういった中でも曲のバリエーションは多様で、後にも触れますが私の大好きなアコースティックギターのサウンドだったり、民族楽器以外の楽器についてもしっかりと前に出てくる辺りも特徴的だと感じております。

トップレート曲

※ 背景色付は☆5、その他は☆4

[DISC1]

CHRONO CROSS ~時の傷痕~

死線

アルニ村 ホーム

時の草原 ホーム・ワールド

トカゲと踊れ

回想 ~消せない想い~

夢の岸辺に アナザー・ワールド

アルニ村 アナザー

うたかたの想い

溺れ谷

テルミナ アナザー

影切りの森

蛇骨館

勝利 ~春の贈り物~

時の迷い子

ガルトーブ アナザー

夢のかけら

航海 アナザーワールド

古龍の砦

[DISC2]

次元の狭間

テルミナ ホーム

航海 ホームワールド

ガルドーブ ホーム

マブーレ ホーム

ゼルベス

天晴驚愕大奇術団

クロノマンテーィーク

楽天

死海・滅びの塔

運命に囚われし者たち

あらかじめ失われし、ともしび

世界のへそ

疾風

勝利 ~夏の叫び声~

マブーレ アナザー

MAGICAL DREAMERS ~風と星と波と~

[DISC3]

クロノポリス

FATES ~運命の神~

星を盗んだ少女

時のみる夢

凍てついた炎

龍神

生命 ~遠い約束~

回想 ~消せない想い~

RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~

夢のかけら

CHRONO CROSS ~時の傷痕~


大変人気の高い有名曲で、「クロノクロス」を代表する楽曲になっております。

そのため、コンサートにおいても演奏機会が少なくありません。

例えば、「PRESS START」では2008年公演、2010年公演、2013年公演、2015年公演と計4回も演奏されています。

私はサントラで聴くだけでなく、それらの演奏聴いていたので、「よく知っている定番曲」という存在でした。

しかし、「よく知っている」とか言いながら矛盾してしまいますが、ゲームのオープニングを見ながら聴き、何とも言えないワクワク感を体感すると、また印象が変わりました。

世界観にほんの一部でも触れただけでも、印象を変えてしまうような強さのある楽曲であるなと感じさせられました。

夢の岸辺に アナザー・ワールド


伸びやかなバイオリンの旋律が印象的なフィールドの楽曲です。

繊細な印象の伴奏パートも素晴らしく、イントロからしてやられます。

個人的には終盤のベースラインが心地良く、最も気に入っている箇所です。

溺れ谷


リズミカルなマリンバがもう大好きで…

高らかなホイッスルの音との組み合わせもまた絶妙でたまりません。

ベストトラック候補の1曲でした。

テルミナ アナザー


裏打ちのリズムが心地良く、楽しい楽曲です。

私はこのようなリズムは、演奏者として考えたときには太刀打ちできないので、これをライブでやったとか凄いな、と思ってしまいます。

こちらもベストトラック候補でした。

航海 アナザーワールド


こちらの楽曲の好きなところは終盤のピアノの和音です。

ギターの伴奏ともよく合っていて、穏やかな航海を思わせます。

次元の狭間


ヴォーカルアレンジも素晴らしいのですが、私はこちらのギターのシンプルなアレンジの方が暖かみが感じられるのでより好みです。

「弦楽器の良さを非常に引き出せる楽曲だな」という印象が強いです。

過去に度か書いておりますけど、私はどうもアコースティックなギター音に弱い傾向にあるようです。

自分も演奏経験があり、最も馴染み深い音だからかもしれません。

マブーレ ホーム


ホイッスルでしょうか?リコーダーでしょうか?

ちょっと私には聴き分けができませんが、その和音がとにかく素晴らしいです。

ぐっと引き込まれます。

運命に囚われし者たち


イベント曲ですが、こちらの楽曲はゲーム映像があってこそ、魅力がわかるタイプの楽曲です。

サントラだけ聴いていた段階ではあまり引き込まれなかった楽曲です。

ライブでも映像を使用されておりましたので、私のこの感覚は誤っていないように思います。

物悲しい旋律の理由が分かると印象が大きく変化します。

世界のへそ


パーカッションとホイッスルの素晴らしい調和に圧倒されます。

個人的に、サントラの中で最も気分が持ち上がる楽曲です。

最もライブ向きの曲、という印象ですが、実際のところライブパフォーマンスも非常に印象的でした。

疾風

勝利 ~夏の叫び声~


この2曲は私の中でセットです。

とにかく、2曲の繋がりが心地良いです。

「疾走」で中途半端でありながら絶妙な個所で楽曲が途切れるのが、素晴らしく感じます。

MAGICAL DREAMERS ~風と星と波と~


実は私はエレキギターの音色は苦手に感じることもあるのですが、こちらの楽曲でその印象が大きく変わりました。

楽曲が魅力を引き出しているのでしょうが、こんなに心地良く感じられることに少々戸惑いがありました。

「これをギターで弾けたらな」と憧れてしまいます。

星を盗んだ少女


前奏のホイッスルの音色から引き込まれ、ヴォーカルが入り抜け出せなくなります。

ホイッスルにしてもヴォーカルにしても高音なのが良いのではないかと私は感じております。

ベストトラック候補で最後まで悩んだ楽曲です。

時のみる夢


「クロノトリガー」のメインテーマ曲のアレンジですが、イントロが特に印象的です。

前進的で、伸び上がるような雰囲気を感じます。

前作のファンにも好まれ易い楽曲ではないでしょうか。

生命 ~遠い約束~


7音の単音から一気に壮大になる楽曲の構成が素晴らしいです。

これぞ、ダイナミクスの良さなのでしょう。

前半は生命の強さを感じさせ、後半は「遠い約束」を感じさせます。

多くのメッセージ性を感じさせるような素晴らしい楽曲だと思います。

回想 ~消せない想い~


このタイミングで美しい旋律のピアノ楽曲というのは、王道的なものも感じますが、やはり心に響いて来るものがあります。

こちらの楽曲もピアノの良さを引き出している印象です。

RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~


ヴォーカルはみとせのりこさんです。

やや高めの声質が「クロノクロス」の世界観によく合っていると思います。

アレンジは主張が控えめで、やや淡々としている感じが返ってエンドロールの楽曲として効果的に作用している印象です。

伴奏がギターなのがまた良いのだと思います。

ベストトラック

ガルドーブ・ホーム


良い曲ばかりですので、1曲を選ぶというのは大変難しいのですが、ここはもう純粋に自分の好みで、アコースティックなギターサウンドである、こちらの楽曲にしました。

「これをギターで弾けたらどんなに素敵なことでしょう…」などと思いながらリピートして聴いてしまう曲です。

ソロも素晴らしく、好きな個所しか見当たらない楽曲です。

まとめ

「クロノクロスのサントラ評判良いから興味はあるけど、コンサートとかで耳にした感じでは、クロノトリガーの音楽ほどの魅力を感じない」という方が居らっしゃると思います。

特に、未プレイの方に多いのではないでしょうか。

そういう方には是非オープニングムービーを見て世界観をほんの一部でも良いので感じて頂きたいです。

そして、その上で聴き込んで行くと、このサントラの素晴らしさがより見えてくると思います。

「クロノトリガー」で止まってしまっている人は実に勿体ない!と思っております。

その先に、魅力的な”光田ワールド”をより感じ取れるのではないかと感じております。

サントラを聴き返して思いましたのは、様々な楽器の魅力をその旋律で最大限活かすような楽曲が多いなと思いました。

ピアノにしても、ギターにしても、バイオリンにしても、ホイッスルにしても…

むしろ、全ての楽器に当てはまるのではないでしょうか。

このような点がこちらのサントラの大きな魅力の1つであり、光田康典さんの凄さでもあるのではないかと感じました。

嵌ると抜け出せないような魅惑のサントラです。

是非多くの方にこのような体験をして頂きたいなと思います。

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