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クリア後レビュー「ゼノブレイド Definitive Edition」

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90時間超のプレイ時間が、何故「あっ」という間に感じられたのか?

2020年 5月29日発売 / 任天堂

本編をクリアしたのが6月23日でいたので、少し時間が経ってしまいましたが、音楽の魅力から憧れていた「ゼノブレイド」を遂にクリアできましたので、記事にさせて頂きます。

「ゼノブレイド」と私

※ 意外と長文になり、内容的にもどうでも良い部分が多々ありますので、レビューを目的に読んでいる方は、どうぞ飛ばしてください。

以前の記事でも書いたことと重なりますが、「ゼノブレイド」と私の間には微妙な距離感がありました。

音楽については発売当初から話題になっていたので、その良さを早々に把握できておりました。

サントラもすぐに購入し、「PRESS START」で演奏を聴き、素晴らしい体験をさせて頂きました。

そのような経緯があったため、「ゼノブレイド」というゲームは私にとって憧れの存在でした。

その素晴らしい音楽をゲーム場面で聴いてみたくて仕方が無かったわけです。

とりわけ「ガウル平原」につきましてはその思いが強かったです。

しかし、それでもゲームの方は、未プレイの状況が続いておりました。

理由は第一に、「Wii」を持っていなかったのです。

新しさを感じる一方、Wiiリモコンの操作性の部分に不安を感じ、所有しておりませんでした。

しかし、家庭事情をきっかけに「WiiU」を購入すると、互換性に気付いたわけです。

こうして、ついに「ゼノブレイド」とご対面することになりました。

しかし、プレイしてみると色々と戸惑うものがありました。

「コロニー9」の広すぎるマップ、多すぎるクエスト、覚えることが多いゲームシステム。

特にクエストに関してはストーリーへの期待も大きかったため、脱線してしまうようで煩わしさを感じてしまいました。

結果何が起こったかと言いますと、クエストを無視し、ゲームシステムもろくに理解せず、「ガウル平原」を目指して突っ走り、洞窟を抜けたところのボス敵が倒せないという事態に陥りました。

ここでレベル上げすることも一瞬頭に過ぎったのですが、「これは合わない」という印象を持ってしまい、以後「ゼノブレイド」を起動することはありませんでした。

こうして、憧れの「ガウル平原」は遠い遠い場所となってしまいました。

しかし、私にとって非常に良いタイミングで「ゼノブレイドDE」が発売されることになりました。

良いタイミングとは、ブログを始め、かつコロナ禍で自宅で過ごす時間が増え、ゲームをプレイする時間を作る様になったタイミングということになります。

更には、丁度その時プレイしていたゲームのクリアが見えてきた頃だったという条件も重なりました。

そんなタイミングで公式の動画を視聴してみると、グラフィックに引き込まれるものがありました。

そして、情熱的な物語への期待も膨らみました。

とどめは、コレクターズセットのサントラの存在でした。

しかも幸運なことに、もう発売間近というタイミングにもかかわらず、たまたまその瞬間だけ在庫がありました。

こうしたことから強い縁を一方的に感じ、リベンジの機会を得たわけです。

今回はどうしても最後まで楽しみたかったので、ゲームが届くまでの間に、いくつか試みたことがありました。

まずは、前回の挫折原因を把握することでした。

そこを上述のように把握できましたので、次はゲームシステムの予習を行いました。

特に戦闘システムについては複数の動画を視聴して予習しました。

そして、いよいよ発売日になり、早速プレイを開始しました。

心配されていた挫折なんてものは全くなく、「ガウル平原」どころかクリアまで一気に駆け抜けました。

クエストも発見できたものは全てクリアしましたので、噂通りプレイ時間は長くなりましたが、驚くほど「あっ」と言う間に感じられました。

というわけで、ようやくレビューらしいことを書いていきます。

今回も例外なく「ポジティブ要素」「ネガティブ要素」をそれぞれ考えていきながら、まとめていきたいと思います。

ポジティブ要素

① フィールド探索の楽しさ


多くの方が挙げていますが、この楽しさは私も同様に感じました。

それこそ、マップの外縁に沿って走り回っているだけでも様々な景色に遭遇します。

個人的に特に気に入りましたのが”マクナ原生林”のフィールドで、目的無く駆け回っているだけで楽しくてたまらなかったです。

「作り込んでるな」という印象を持たせる素晴らしいフィールドだと思います。

② 設定、世界観が素晴らしい


”巨神と機神”に纏わる設定がまず素晴らしいです。

何処かの神話をモチーフにしているなんて噂も耳にしたことがありますが、浪漫に溢れた設定だと思います。

そして、その活かすのが難しそうな設定を、シナリオにしてもグラフィックにしても、巧く昇華できている印象です。

これらの躯がフィールドになっているというのがまた興奮させるものがあります。

③ 情熱的なシナリオ


主人公のシュルクは、第一印象として真面目で、優しくて、ちょっとクールな感じもしました。

しかし、シナリオが進んで行くと、実に熱い漢で、そのギャップが良いなと思いました。

怒涛の展開でシナリオが動いていくのですが、そこに主人公の熱さが加わり、物語の盛り上がりが良い意味で、凄いことになっているなと感じさせました。

非常に引き込まれるものがありました。

④ もちろん、音楽は最高。


戦闘曲、フィールド曲、イベント曲、どれを取っても素晴らしかったです。

詳細は、後日サントラレビューの方で語ろうと思います。

ネガティブ要素

① メインシナリオの中でキャラクターの魅力をもっと掘り下げて欲しかった。


それぞれのキャラクターの魅力に関しましては、間違いなくあります。

シュルクも上述のように素晴らしいのですが、私はダンバンが最初気に入り、終盤に入ってくるとメリアの存在感も増していきました。

キャラクターの魅力はメインシナリオの中でも当然感じられました。

しかし、もっともっと感じ取りたかったなという、やや消化不良な感覚がプレイ後に残りました。

そのためのキズナトークというシステムなのかもしれないのですが、キャラクターの描写はそのような追加要素ではなく、もっとメインシナリオの中で描写していく必要があったようにも思います。

以前にも書いたことがありますが、キャラクターに魅力があれば、物語というものは、人物が勝手に動いて構築して行くほどの力を持っていると私は考えています。

すなわち、キャラクターがあっての物語という考え方です。

しかし、その矢印が反対になり、”シナリオありきのキャラクターの言動”という風に感じ、多少の違和感を覚える描写がありました。

キャラクターの魅力があるのにもかかわらず、そこの掘り下げがやや甘く、シナリオがやや先行してしまっているような勿体なさを個人的には感じました。

ただし、もっと根っこのところにある設定や世界観と言う部分の強力さがあるからこそ、もたらされた感覚のようにも思います。

② システム面はやや詰め込み過ぎか。


私自身、全てのゲームシステムを理解し、やり込むという風にはなれませんでした。

例えば、特にジェム精製の要素は取っ掛かり難かったです。

結果的にはシナリオをクリアするだけならやる必要が無かったのですが、終盤まで「これ、やらなきゃダメなのかな?」という不安が付きまといました。

楽しめる要素をたくさん入れて、長く楽しめるようにという制作者の情熱は大いに伝わってきます。

しかし反面、私が過去に実施に陥ったように、早い段階でプライヤーが挫折してしまうような要因にもなりかねない諸刃の剣だと感じました。

③ 膨大な量のクエスト


フィールド探索の楽しさを体験するために、クエストによってフィールドを隈なく回るというのは重要な要素であることは、実際にクエストをやってみるとよく理解できました。

クエストがありませんと、「ゼノブレイド」の良さを体験し切れないという宝の持ち腐れになってしまいます。

しかし、気付いたらクエストの消化が目的化してしまい、作業化している自分に気付いてしまいました。

すなわち、クエストのテキストもろくに読まずに、マップのマーキングを目指して移動を続けるといった事態です。

結果、肝心のメインストーリーを進めても、すぐには気分が切り替わらず、素晴らしいはずのシナリオが、いまいち頭に入ってこないという事態にもなりかねないなと思いました。

これも諸刃の剣かなとは思います。

ポジティブかネガティブか分からない要素

①”倍速移動機能”が無い


意見が割れるでしょうが、搭載されなかった”倍速移動機能”についてはどうでしょうか?

フィールド探索の楽しさは、半滅するようにも思います。

しかし、クエストが作業化してしまうのであれば、あっても良いようにも感じました。

いずれにしても、搭載したところで、オンオフは出来るのでしょう。

しかし、搭載してしまうと誰もがオンにしてしまうだろうという懸念材料もあるように感じます。

というわけで、私個人としては答えが出せないのですが、次回作に向けて検討の余地のある部分だと思います。

まとめ

ゲーム体験としての感覚は、私がプレイしたことのあるゲームの中では、「FF12」に近いものがあり、そこから進化したようなゲームであるという印象がありました。

それをWiiというハードで実現したのは、凄いことで、ゲームの進化という部分での先進性も感じさせました。

リマスター版である本作はマップ上の表示が増えたことにより、挫折しづらく、遊び易くなっておりますので、私のように挫折経験のある方にもお勧めできます。

長くなるプレイ時間を懸念材料に思っている方も少なく無いと思いますが、プレイし始めると「あっ」と言う間です。

原因は1つではないと思います。

「先が気になるストーリ」や、「音楽の素晴らしさ」も、このような感覚を抱かせると思います。

また、私は特筆しませんでしたが、戦闘システムに関しても新しさがあり、癖になる要素があるように思います。

しかし、1番の理由は「フィールをただ移動しているだけでも楽しく、無心になれるから」だと思います。

近年はオープンワールドゲームが増え、このような体験をさせてくれるゲームも多いのでしょうが、「ゼノブレイド」はそこに設定の素晴らしさも加わり、フィールドへの関心の向き方の部分で群を抜いているように思います。

なので、オープンワールドゲームが好きな人にもお勧めしたいです。

そして何より、ゲーム要素の評価の中で「音楽」への比重が大きい方には迷わずプレイして頂きたいです。

私の場合、特に「ガウル平原」に辿り着いた瞬間と、エンディングでサラ・オレインさんの歌声が響き始めた瞬間の鳥肌は、掛け替えのないものがありました。

多くの方にこの感動を体験をして頂きたいところです。

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