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クリア直後レビュー「聖剣伝説3」オリジナル版

投稿日:2020年4月9日 更新日:

スーファミのゲームなのにユニークさを感じさせる!

1995年 9月30日 発売 / スクエア

聖剣3をプレイすることにした経緯

2020年5月10日に開催予定でした「聖剣伝説3 25thアニバーサリーコンサート」へ向け、まずはオリジナル版をプレイしておこう!という、私にしてはなかなか気合いの入った企画です。

生憎コンサートは感染症の世界的流行という、誰も予想だにしない理由で中止となってしまいました。

しかし、中止が発表される目前の「開催が難しいだろうな」と悟った時期に「それでも、聖剣3をプレイしてみたいな」と思いました。

理由はいくつかあります。

1つは、外出自粛を求められているこんなご時世において、「家でゲームをして過ごす」という選択肢が明らかに自分には合っていると思ったことです。

もう1つは、コンサートは中止となってしまいましたが、聖剣3という作品をこのタイミングで1つの思い出として残したくなったからです。

準備をされていた方々や、25年もの間この作品を愛し続けているファンの姿を想像したら、何もせずにはいられませんでした。

なので、今回オリジナル版をしましたが、それだけには止まらず、リメイク版もプレイし、それぞれのサントラも楽しむつもりでいます。

というわけで、オリジナル版のプレイはこの企画の、ちょっと格好良い言い方をすれば「プロジェクト聖剣3」の第1弾となります!

私は聖剣3は全くの未プレイです。

それどころか、こちらの記事でも触れましたが、聖剣シリーズ自体クリアしたことがありません。

これでコンサートを楽しみに待っていたとか意味不明ではあるのですが…

実は、聖剣シリーズの音楽はコンサートで何度か聴く機会がございまして、その度に「もっと聖剣シリーズを知る機会を得たいな」と頭の片隅で思っておりましたので、遂にその時が来た!というところでしょうか。

それでは、前置きが長くなりましたが感想を書いていきます。

ポジティブ要素

キャラクター選択やそれに伴う戦術を考えるのが楽しい!


まず、キャラクターの選択で悩むのが楽しかったです。

私はリメイク体験版で選んだキャラクターと同じキャラクターを選択しました。

主人公:リース(スターランサー)

仲間1:デュラン(デュエリスト)

仲間2:ケヴィン(ウォーリアモンク)

素直に最も気に入ったキャラクターを主人公にしようということで、リースを主人公とし、攻撃の要としてデュラン、サブアタッカー兼回復役としてケヴィンというイメージで始めました。

全体回復がアイテム頼りだったせいか、一部のボス戦で苦戦を強いられましたが、結果的にはバランスの取れたパーティにはなっていたような印象です。

終始、妻とマルチプレイで進めていたのですが、ごり押し党の妻にデュランを操作してもらいました。

私はリースで補助魔法、ケヴィンで回復と2人を操作しておりましたが、中盤まではリースを中心に、以後は回復重視でケヴィンを中心に操作しました。

このゲームの良さはキャラクターの選択やそれに伴う戦術面、クラスアップ選定等は当然なのですが、どのキャラクターを選んでも異常に難易度が上がってしまうというようなところが無いそうなので、その点も見逃せないと思いました。

マルチプレイが楽しい!


上述しましたが、シナリオは最初から最後までマルチプレイで進めました。

これが楽しかったです。

聖剣2を友人の家でプレイしたときの衝撃的な楽しさをなんとなく覚えていたのですが「ああ、こういう感じだった!」と鮮明に思い出しました。

自然と多くのコミュニケーションが発生します。

例えば雑魚戦では「この敵から倒すよ!」とか「分散してオーケー!」とか声を掛け合ったりします。

普段会話の少ない夫婦でも多くのコミュニケーションが発生します。

というのは冗談ですが、息の合った戦術で上手く進められたるすると爽快感も伴います。

また、各々時間のあるときにレベル上げやアイテム集めをしたりとか、ゲームをプレイしてなくても聖剣3の話をして情報交換をしたりとか、まるで小学生の兄妹のようでした。

ゲームの楽しさだけでなく、とにかく我が家にとっては最高のツールにもなっていたなと感じます。

ゲームとしての個性を感じる!


戦闘や育成システムもそうですし、アイテムの存在感だったり、種システムだったり、宝箱の設置がほぼ無かったり、店員さんが不思議な踊りをされていたり…

ありきたりなアクションRPGではなく、しっかり個性を持っているなと感じました。

今初見プレイした私でも新しさを感じているくらいなので、発売当初のリアルタイムで聖剣シリーズをプレイしていた方々は、新しい風を存分に感じていたのではないでしょうか。

世界観の構築が素晴らしい!


マナの樹の設定と、各キャラクターの一見あまり深みを感じさせない物語が意外なシンクロを見せたな、という印象を持ちました。

この辺りは物語を進める中での街やダンジョンの風景や、神獣、妖精や敵キャラクター等が織りなす世界観がうまく嵌って構築されているような印象です。

各キャラクターのフィナーレを見たときに、シナリオも印象が変わり「作り込まれていたんだな」と実感できました。

音楽が良い!


当たり前ですが、プレイ体験により音楽の印象も変わりますね。

ゲーム部分だけでなく、菊田裕樹さんの音楽もなかなか個性的で、耳に残ります。

早速サントラを聴いたりもしていますが、この辺はサントラレビューの機会でお話します。

ネガティブ要素(不親切さ)

アイテム管理が不親切!


よく言えばこれも個性的な範疇に入るのかもしれませんが、やり難いものはやり難いなと。

アイテムを所持できる数が少なく、倉庫管理をしなくてはならないのは、戦術的な楽しさよりも、何度もアイテム画面を開かなくてはない、しかも整理に時間が掛かるというところでネガティブな印象を持ちました。

特に「武器防具の種」で入手した装備品の行方が分からなかったときに、不親切さを強く感じました。

更には、アイテム画面を開くボタンと、ステータスや装備のメニューを開くボタンが異なるので、目的と違うメニューを開いてしまうというのもしばしばでした。

というわけで、全体的に余計なものに時間を取られている感覚がありました。

移動手段の不親切さ!


あとは、フラミーの操作性ですね。

思ったように飛んでくれず方向が定まりにくいのはややストレスを覚えました。

最も厳しかったのは、着地点がどこなのかが分からず、街やダンジョンになかなか入れない事態が多発したのも大きなネガティブ要素に感じました。

またフラミー以外にも、徒歩、船、大砲、ブースカブーと移動手段があるわけですが、フラミーで移動できるようになるまでは、街でアイテムを補充したりしたいときに、どの手段を用いれば良いのかが整理できずに、ちょっと困ってしまうということもありました。

全体的に、移動に面倒臭さを感じてしまう部分があったので、ここは不親切だったと思います。

クリアデータを引き継げない不親切さ!


クリアしますと、使用しなかったキャラクターの物語や特性が気になってくるわけです。

かといって、苦労して育てたキャラクターや集めたアイテムを引き継げないとなりますと、新しい物語を始めよう!という気持ちになるのはちょっと難しいです。

なので、引き継ぎ要素はあった方がより聖剣3を楽しめたかなと思いました。

まとめ

不親切さというネガティブ要素も目立つ作品ではありましたが、それでもプレイしている間はとにかく心底楽しめました。

まさか、今の時代にスーファミのゲームにこんなにも夢中になるとは不覚を取られました。

ニンテンドーSwitchとの相性も良いです。

私はシナリオを進める時はTV画面で、レベル上げの時は携帯モードでという感じで使い分けました。

聖剣3が大好きだったけれども、2周目以降をしていない人には特にお勧めしたいです。

そして、リメイク版と比較なんてしてみたら一層楽しめるのではないでしょうか。

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