聴きどころ満載の素晴らしいオケアレンジに唸る!
2020年2月16日/東京芸術劇場
作曲/ゲスト:伊藤賢治 指揮:内藤彰
演奏:東京ニューシティー管弦楽団
編曲:山下康介、真部裕、亀岡夏海、タカノユウヤ、岩城直也
ロマサガの公式コンサートは初めて参加しましたが、
期待を超える大変素晴らしいコンサートでした!
目次
出演者
内藤彰(指揮者)
この方は… 初めましてですね!
その節はどうも…とか、心当たりがございません。
どうやら東京ニューシティー管弦楽団の音楽監督にして常任指揮者という立場の方のようです。
ゲーム音楽コンサートでは初めての指揮を取られる方かもしれません(失礼があったら大変申し訳ございません)。
ステージでにこやかにされていたので、穏やかな方に映りました。
東京ニューシティー管弦楽団
その節は…
やはり、これまでお目にかかった記憶が浮かびません。
過去にも浜渦正志さんの楽曲等の演奏実績があるようですが、楽しそうに演奏されてる姿が印象的でした。
これはあまり見ない光景なのですが、
MCの言葉1つ1つにも演奏者の方々が反応されていらっしゃる姿が見られました。
ゲーム音楽の演奏も好きな方々がいらっしゃるのでは?という様子が感じ取れました。
事実関係は別として、こうした雰囲気を感じ取れるか否かで印象の違いは小さくありません。
言うまでもありませんが、演奏も素晴らしく釘付けにされました。
ゲスト出演者
大嵜恵子(ピアノ)
演奏者としてのご活躍でだけではなく、作曲活動もされているそうです。
ええ、毎朝聴いてますよ。
Eテレの「はなかっぱ」のエンディング曲。
個人的に「これを聴き終える頃には家を出ないと仕事に遅刻してしまいますソング」です。
なんとこの曲も大嵜さんの作曲した曲だそうです。
翌朝確認しましたら、確かに大嵜さんの名前がありました(そして、急いで家を出ました)。
知らず知らずに聴いていた曲がこうしてゲーム音楽の世界に繋がるって素敵ですね。
イトケンさん自身がピアニストということで「アレンジ面ではピアノの方も強調できるようなアレンジをオーダーした」とおっしゃっていました。
確かに主旋律も多く担っていました。
でも、私は意外にバッキングの力強さの方がより印象に残りました。
中澤美帆(オルガン)
なんと1曲のためだけにお越しいただいたゲストで、パイプオルガンを演奏して下さいました!
パイプオルガンという楽器は、人の小さな指先であの壮大な音が鳴らされているというギャップが良いですよね。
今回も感無量でした。
1曲だけでなく、もっと、もっと!という気持ちにはなりましたが。
ちなみに芸術劇場のパイプオルガンは、おそらく初めての聴く機会になったと思います。
少々余談ですが、実は私はパイプオルガンの出番があることが事前に把握できてました。
指揮者を映すカメラがありましたので!
どういうことかと言いますと、
パイプオルガンは指揮者から遠く、しかも背中を向けて演奏するので指揮者が目視できないのです。
なので、モニターで確認することになります。
そのカメラを見付けたのです!
しかし、後からパンフレットを見たらオルガン奏者として普通に紹介されていたわけです!
なのでカメラとか関係なく事前に把握できたのです!
それなのに一人「俺は知ってるんだぜ」みたいな気分に浸ってすいませんでした。
真部裕(バイオリンソリスト)
パンフレットには載ってないので緊急参戦ですかね?
しかし、待ってください。
アレンジャーのところにお名前が。
あんなセクシーオーラを纏いながら超絶技巧のバイオリンソロを披露しておいて、編曲スキルまでお持ちなんて…
いや、むしろ作曲家でもあるそうで…
「サガ スカーレットグレイス」の音楽にもバイオリンやストリングスで関わっているそうです。
こちらも要チェックですね。
コンサート演目
第一部
ロマンシング サ・ガ より
オーバーチュア ~ オープニングテーマ
バトル1~2メドレー
迷いの森 ~下水道
ロマンシング サ・ガ2より
遥かなる戦いの詩
帝都アバロン ~ 皇帝出陣
バトル1 ~ 七英雄バトル メドレー
ロマンシング サ・ガ3より
プロローグ ~死色の脅威~
フィールド ~ バトル1 メドレー
アビスゲート ~ 四魔貴族バトル1~2 メドレー
第2部
ロマンシング サガ -ミンストレルソング- より
巨人の里 ~ 邪聖の旋律 メドレー
最終試練 ~ 死への招待状 メドレー
SaGa THE STAGE ~七英雄の帰還~ より
テンプテーション♡ -RS Version-
愛の歌 ~ 満ち足りた二人:ノエルとオアイーブ
ロマンシングサガ リ・ユニバースより
侯国の旗のもとに
頂きを目指して ~ Grave Battle
再生の絆 ~Re;univerSe~
Encore
ロマンシング サ・ガ1~3より
ラストバトルメドレー
ロマンシング サ・ガ3より
エンドタイトル
まずは、ロマサガをオケで聴く度に起こる現象なのですが、
オーバーチュアからのオープニングタイトルの前奏が始まったときの鳥肌がブワーってなる感じ。
今回も来ましたね。
もう、自分が鶏なんじゃないかなと思うくらいに。
参鶏湯で暖まりたいなぁ、なんて。
この一瞬が醍醐味だと思うんですよ。
もう、これだけで来てよかったなと思えるわけです。
そして、これは全体的に言えることなのですが、
アレンジが素晴らしく、聴きどころが多く用意されていました。
やはりこの辺りはゲストの方々の存在感が素晴らしかったです。
しかし、素晴らしかったのはゲストだけではありません。
オーケストラ編成のみでの楽曲もそれぞれ活躍の場があって良かったです。
演奏者のことをよく考えて作られた編曲だったなと感じました。
これは、聴いてる方も凄く気分が良かったです。
具体的には、特に感動的だったのが舞台作品曲の「満ち足りた二人:ノエルとオアイーブ」でした。
舞台については、ごめんなさい。
観ていないですし、音楽も聴いたことなかったです。
しかし、この曲目のコンマスのバイオリンソロとオーボエソロの掛け合いが素晴らしく感じました。
これの掛け合いは、こういうことなんですかね?
バイオリンが”ノエル”でオーボエが”オアイーブ”っていうことだったんでしょうか?
繊細な音の掛け合いに震えてくるものがありました。
静かな空間であるのに、そこでリラックスしていた全身を奮い起こすような感動がありましたね。
そして、これらの演目の中でもやはりロマサガの戦闘曲はどうしても印象深いですね。
冒頭で言いました通り、格好良いです。
何度でも言います。格好良いです。
主旋律もそうですが、バッキングやパーカッションの格好良さも際立ちますね。
ロマサガをオーケストラでやりますと、アマチュア団体でもそうだったのですが、メドレー形式でやりがちになります。
そして、金管を中心に死にがちになります。
ロマサガオケコンあるあるー♪ まだまだあるあるー♪
パーカッションが駆け回って目立ちがち!
そして、アンコールではピアノを中央に移動して、最後はイトケンさんがピアノを披露してくれました。
ファンサービスという形ではあるのでしょうが、こういうのも良いですね。
まとめ
そんなわけで、素敵な思い出になったわけですが、
サガシリーズのオーケストラアレンジの素晴らしさが改めてよく分かりました。
是非またオリンピックスパンくらいの間隔でも良いので開催して欲しいです。
そして、戦闘曲に関してはもう1つとっておきのアレンジがありますね。
バンド編成によるロックアレンジ、すなわちRe:Birthシリーズのライブ開催とかも待っています!