不動のFF7予想多数の中、FF10の躍進。意外に思える投票結果には理由がある!
2020年2月29日放送 / NHK
FFファンのためのお祭り番組、楽しく見させてもらいました。
ユウナ役の青木まゆこさんのティーダ役森田成一さんに宛てた手紙は内容に関係なく、涙が溢れてきました。
青木さんもたまには姿を見せて頂きたいところですね。
番組の趣旨
さて、この番組は投票によるランキングという形式を取ってはおりますが、
素晴らしい作品、音楽、キャラクターばかりだなと改めて感じることができるのが、この番組の趣旨であり、醍醐味だと思います。
ファイナルファンタジーは最高のゲームシリーズの1つなのです。
と、理解はしつつも投票結果には驚かされました。
そこで、今回はなぜこのような結果になったのかを考えてみようと思います。
FF7の人気とFF10の台頭
この手のランキングは目にする機会が少なくないのですが、これまではどのランキングでも人気はFF7シリーズが独占してきました。
他の作品がトップに立ったのは、私は見たことがありませんでした。
その人気ぶりは、派生作品の多さにも現れていますし、それどころか「リメイク制作」というファンの声が重ならなければまず起こりえないことが実現しているというところにも現れています。
実際、現RPGの礎を作ったと言っても過言ではない歴史的なゲームなのです。
しかし、結果はと言いますとキャラクター部門ではクラウドが当たり前のようにトップの椅子に座り、エアリスも3位と圧巻の結果でしたが、
音楽部門では毎回のように1位を獲得してきた「エアリスのテーマ」が順位を落とし、作品部門でも1位をFF10に明け渡す形となりました。
私の記憶しているところでは、FF音楽の投票をする機会は、公式でも少なくとも2回ありました。
1回はFF10発売前、もう1回は30周年の折りに行われた「Distant Worlds-musick from Final Fantasy」の演奏楽曲を決める投票です。
「エアリスのテーマ」のテーマは前者で1位を獲得した結果を受け、
FF10主題歌「素敵だね」のシングルCDの中に、RIKKIさんが歌うヴォーカルアレンジ曲が収録されました。
「Distant Worlds」の方は結果が公表されていませんが、
アンコールの枠に「片翼の天使」と共に選ばれています。
他にも7の楽曲が演奏されているにも関わらず、わざわざ同タイトルからアンコール2曲を選んでいるという点で、私はこの2曲がワンツーフィニッシュだったのではないかと、睨んでいます。
妄想ではありますが。
しかし、少なくとも今回の投票で1位を獲得した「ザナルカンドにて」とは異なる扱いを受けていることは注目に値するのではないかというのが私の考えです。
そうなんです、音楽部門の1位はFF10の「ザナルカンドにて」だったのです。
そして、作品でもFF10が1位ということで、私の頭の中は「何故?」でいっぱいになったわけです。
楽曲やキャラクターのランキングにつきましては、作品の人気に大いに影響を受けるため、ここでは作品部門でなぜFF10が1位になったのかという点を考察していきます。
FF10の台頭理由
この番組の素晴らしいところは、投票について「年代」というものにもしっかり焦点を当てているということです。
当たり前ですが、若い人たちは旧作は発売当初にプレイしていないため新作を好み易いですし、他の世代は多感な時期にプレイした旧作を好み易いわけです。
なので、言ってしまえばこういった総合ランキングの結果というものには、こうしたカラクリがあり、自分の好きな作品で杞憂するのは少々筋違いなわけです。
そこでFF7、FF10それぞれに投票した「年代」に注目してみると、今回の結果の理由が見えてきました。
FF7については、30代の支持が凄まじいです。
これは、2Dから3Dへというゲーム歴史上の大きな転換期の作品であり、これらをリアルタイムでプレイしてきた世代であると考えられます。
こういった人たちにとってFF7というのは特別な作品になり易い傾向があるわけです。
もちろん、FF10についてもPS1からPS2に代わって初めての作品で、特に声が付いたという点で大きな転換期ではあるので30代の支持も高いのですが、
注目すべきは20代で、この世代の人気が非常に高いのです。
20年近く前のゲームに20代の人たちが投票しているのです。
この現象の答えと予測できるのが、リマスター版の存在ではないでしょうか?
より美しくなったグラフィックのFF10を最新のゲーム機(しかもSwitchも)でプレイできるというのは大きいのではないでしょうか?
若い人たちが昔のゲームをするときにグラフィックの影響というのは大きいと思います。
現在ゲームに近い綺麗さがあるのであれば、プレイしてみようかな、そんな人が多く居たのかもしれません。
要するに、これまで作品を好きだった世代を中心に票を伸ばすFF7と、新たに加わってき票を伸ばすFF10の熾烈な争いがあり、後者の方が上回ったということではないでしょうか。
FFシリーズの歴史も30年を超え、ついに世代交代のような現象が起こったと見て取れるのではないでしょうか。
まとめ
FFシリーズの今後の展開として具体的に見えているのはFF7リメイク第1作の発売が近付いていること、FF14が新しい製作スタッフやコンポーザーの元非常に盛り上がっていることが挙げられますが、
新しいナンバリングの情報もそろそろ聞きたいところです。
このブランドが長く続けばそれだけ、多くの世代に親しみのあるゲームブランドとなり、それこそ本当に国民的ゲームと呼べるような大きなものになって行くのではないでしょうか。
コンサートの選曲なんかはより難しくなっていくわけですが、もっともっと大きく広がりを見せて欲しいです。
そして、だからこそ今回のように過去の作品1つ1つを大切に想起するような機会が大切になってくるのではないでしょうか?