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「Final Fantasy 10」を振り返る。

投稿日:2020年2月29日 更新日:

FF10の物語に引き込ませるものとは?

2001年7月19日発売 / スクエア・エニックス

本日は『全ファイナルファンタジー大投票』がいよいよ放送日ということで、

作品部門で一票を投じたほど、私にとって思い入れの強いFF10について振り返りたいと思います。

私の2001年7月19日と物語の構成

私がこのゲームをプレイしたのは高校生のときで、ちょうど夏休みが始まる頃に発売されました。

学校帰りに繁華街の家電量販店で予約していたFF10と、カウンターに積まれていた最速攻略本(RPG初心者で不安があったため)を買って帰りました。

すぐに電源を点け、攻略本と睨めっこしながら夕飯までにビサイドまで進めたのも覚えています。

その日の夕食はシチューであったことも覚えています(これを覚えてるのは異常)。

ようやくこの辺りから本題に入るのですが、

シチューを食べながら、凄い違和感を覚えたんですよね。

いくらなんでも、真夏にシチューは無いと思うんですよ。

いや、そういうことではなく、違和感の正体はこれでした。

物語に引き込まれてしまっている自分に戸惑い、違和感を覚えていたのです。

これは、まんまと製作者の術中に嵌ってるんですよね。

主人公ティーダの回想から始まり、その微妙に不安げな音楽旋律と意味シーンな動きをするキャラクターたち。

その回想が終わってから、我々プレイヤーとティーダがそれぞれの世界、

すなわちプレイヤーはこの地球の住み慣れた場所、ティーダはザナルカンドから、

謎だらけのスピラと呼ばれる世界に放り込まれるわけです。

しかも着いた場所が寒く、灯りも十分になく、人は居ないのにモンスターは居るという、文字通り最悪な場所で一層のこと不安を煽ります。

で、なんとか危機を乗り越えた後、再び飛ばされて着いた場所が、

明るく、人も居る(しかも言葉が通じる気さくそうなキャラクター)ビサイド呼ばれる島で、

主人公と一緒に思わず「おーーーーい!」と叫びたくなるわけです。

と、ここで私は現実世界のシチュータイムに入ったわけです。

おっと、もしかしたらクリームシチューを想像されていたかもしれませんが、

残念ながら真実はビーフシチューでした。

とにかく、ティーダと一緒に大変不安な気持ちになって、ビサイドに着いて大変ホッとしたんですよね。

何と言ってもこの頃私は高校生ですから、物凄く多感なわけです。

おっさんになった私よりも遥かに不安になり、ホッとし、

更に言えばその後本気でユウナに恋をし、本気でシーモアを恨むに至ったわけです。

ところで最近、「ゆうな」って名前の女児が多いですよね。

これはきっと、FF10世代が親世代になったからだと…

は全く思っておりません。

シナリオとキャラクター、世界観

さて、物語の構成に焦点を当ててお話してまいりましたが、

物語自体も実に作り込まれているゲームだなと思います。

その辺りはアルティマニアΩを是非読んで頂きたいところです。

特に”幻光虫”の設定は話の辻褄を巧く合わせていて、隙のないシナリオにするのに一役買っています。

ただ、シナリオを先に語るのは少し誤っていたかもしれません。

私はシナリオよりも重要なのはキャラクター設定だと思っています。

作られたキャラクターに魅力があれば、物語は勝手に動いていく部分があると思っているのです。

その点FF10のキャラクターは一人一人がよく作り込まれていて、

特に凄いなと思いますのが、キャラクターの言動にブレがないという印象があります。

だからこそシナリオの質も高くなるわけです。

世界観がアジアテイストだったのも、FF10の世界に引き込まれる要因の1つだったと思います。

”寺院”の存在なんかもアジア的です。

どこか身近な世界観というのは、その世界に入って行き易いものがあります。

ゲームシステム

ゲームシステムはどうでしょうか。

特徴はATBを廃止したバトルシステムとスフィア盤を用いた成長システムとです。

バトルについては、行動順を見ながらじっくり考えてコマンドを選べるタイプで、私には合っていました。

特にメンバーを入れ替えながら攻略していく部分が楽しかったです。

召喚獣のオーバードライブ攻撃→ユウナのオーバードライブでもう一発

このようなボス戦における基本戦術は、一部通じないボスも居ましたが退屈を覚える人は居たかもしれませんが、

そういった点も強みのグラフィックを活かした方法を採用したということなのかもしれません。

スフィア盤につきましては、当時としては新しいシステムでした。

現代では似たシステムのゲームも見られますが、その事実こそがこのシステムを高く評価しているのだと私は考えています。

私はユウナの物理攻撃力だけは頑なに上げませんでした。

何故なら、イメージって大事じゃないですか。

それでは行きます、ぽん♪    …99999ダメージ!

これでは女性らしさを演出できないじゃないですか。

ましてやヒロインですし、こちらとしては本気で恋してしまっているわけですから。

なので、私は頑なに上げません。

と、こんな下らないことに拘って実践したのも良い思い出です。

しかし、反対に言いますとこのようにプレイヤーが拘ってキャラクター育成をしない限りは没個性的です。

最終的に強いキャラクターがオーバードライブの質で決まってしまう点は残念に思う人は居るでしょう。

まとめ

まとめますと、ゲームシステムや戦闘システムには賛否が見受けられるゲームなので、いわゆるゲーム性の部分、すなわちゲームとして楽しめるのかという部分では評価が割れると思います。

しかし、キャラクターやストーリーについては、個人的には大絶賛というところです。

大袈裟かもしれませんが、これ以上のシナリオ、これだけ引き込まれるゲームというのはその後も現れていないです。

それは私が多感な時期にプレイしたという背景もあるとは思ってはおりますが。

当然ながら音楽もこのシナリオやキャラクター、世界観を引き立てるのに大きな役割を担っていますが、それは後ほどサントラレビューで語ります。

さて、明日の夕飯はいかがなさいますか?

ビーフシチューにするのも、クリームシチューにするのも、”クレアおばさん”になるのも、あなた次第です。

間違えました。

さて、皆様のFF10に対する思い出はいかがですか?

リマスター版で再プレイし、あの頃の気持ちを”時々で良いから思い出してみる”のも、そのまま心の中に閉まっておくのも、あなた次第です。

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