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FFシリーズ ゲーム音楽レビュー

レビュー「Piano Collections / Final Fantasy 10」

投稿日:2020年3月6日 更新日:

難解だが、味わい深いピアノアレンジ!

ピアノ:黒田亜紀  編曲:浜渦正志

FF10のピアノコレクションです。

収録曲に浜渦正志さんの曲の作曲した曲が多いなという印象だったのですが、アレンジが浜渦さんだからということではなく、ユーザーアンケートを元に選曲されたとのことです。

全体像

特徴的なのは、原曲を大きく崩したアレンジだと思います。

ピアノアレンジCDは、アレンジCDの定番です。

FFシリーズでは特に多くの作品があり、ピアノコレクションは多くのナンバリング作品でリリースされています。

しかし、10のピアノコレクションはシンプルなアレンジではないため、やや異色な作品に感じております。

そのため、あくまでも原曲をピアノで聴いてみたいという方には、あまり向いていないかもしれません。

私自身も正直、聴き慣れるのに苦労した記憶があります。

実は、私が初めて聴いたピアノコレクションはこの作品だったのですが「ピアノのアレンジってこんな聴きにくいものなのかー」という感想を持ったりしました。

しかし、繰り返し聴いていると何故か一部の曲は口ずさめる程に旋律を記憶できていました。

久々に聴いてみたらアレンジの素晴らしさに気付く、なんてこともあり、味わい深いCDだと思います。

原曲に忠実なFF10のピアノコレクションも聴いてみたいと思うことはあるのですが、だからと言ってこれが聴けなくなるのはもっと嫌だなとも思います。

収録曲

1.ザナルカンドにて

2.ティーダのテーマ

3.ビサイド島

4.祈りの歌

5.旅行公司

6.リュックのテーマ

7.グアドサラム

8.雷平原

9.襲撃

10. 浄罪の路

11. 素敵だね

12. ユウナの決意

13. 極北の民

14. 決戦

15. Ending Theme

1.ザナルカンドにて


この曲は例外的な感じで、原曲をほとんど崩していないです。

終盤の間合いが息遣いまで聴こえてきそうで素晴らしいです。

2.ティーダのテーマ


これも前奏のインパクトはあるのですが、そこまで崩れてはいないです。

主旋律が大変伸びやかになっているので、なんだかビサイド島の浜辺の波音が聴こえてきそうな気持ち良さがあります。

3.ビサイド島


もう、リズムからして全然原曲と異なります。

主旋律にも多くの音が加わっています。

だいぶ生まれ変わっており、これを聴いてもビサイド島の風景はあまり目に浮かびません。

しかし、アレンジ盤なので、それが悪いこととは思っておりません。

黒田さんのテクニカルな部分と、リズム感の凄さを感じ取ることができるトラックです。

4.祈りの歌


原曲は最も短い曲なのに、このCDでは最長のトラックです。

この短いフレーズを転調やダイナミクスやリズムの変化を使って、色々な聴かせ方をしてくれます。

浜渦さん凄いな、となるトラックです。

6.リュックのテーマ


この曲はシンプルな構成の方が良さが出るのかな、というのが正直な感想です。

決してアレンジが悪いわけでは無いのですが、そもそもアレンジすることにあまり向いていなかったように私は感じました。

原曲が好き過ぎるからだと思いますが。

8.雷平原


この軽やかに滑り気味に弾むようなアレンジは、最初聴いたとき最も違和感を強く覚えたトラックでした。

今では「ピアノってこんなことも出来るのか、凄いな」ということで、好みのトラックの1つです。

12.ユウナの決意


この曲はFFコンサートの「20020220」で実際に黒田さんが弾かれた曲ですね。

私がコンサートに行った人を羨ましくて仕方がない理由の1つです。

柔らかなタッチ感がたまらない演奏で、それを引き出しているアレンジも素晴らしいトラックです。

間を作って溜めて、そっと音を置く、そんなやりとりが印象的です。

14. 決戦


これは難解な曲の難解なアレンジといったところですが、聴けば聴くほどに良いなと思います。

これ、どうやってリズム取ってるんですかね?

私には到底お近付きに慣れない領域なのですが、この難曲をこれだけ抑揚を聴かせて弾けるのは凄いなと、半ば呆れ気味に思います。

15. Ending Theme


「祈りの歌」から「ザナルカンドにて」へ移っていく流れが原曲同様にたまりません。

最後は原曲に近い落ち着いたアレンジで終わらせるというのがこのCDの構成上の良い部分だとも思います。

まとめ

曲も難しく、アレンジも難しく、コメントも難しい!

ただ、黒田さんの演奏については、柔らかなタッチであったり、間の置き方であったりが特に光放っているように素人ながら思いました。

特に「ユウナの決意」と「決戦」を繰り返し聴いてみると、このCDの言葉にしづらい良さが分かるのではないかと思います。

ライナーノーツの植松さんの浜渦さんへのメッセージも是非読んでみて欲しいです。

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