ユニークで独特な世界に今からでも夢中になれる!
1989年 7月27日 発売 / 任天堂
初プレイとなりました「MOTHER」をクリアしましたので、レビュー記事を書かせて頂こうと思います。
なお、私がプレイしたのはVC版になります。
ゲーム機種で言いますと、WiiUでプレイしました。
クリア時間は苦戦し、レベル上げに多くの時間を費やしたため13時間程度とやや長めです。
それでもクリア時の主人公レベルは39と特別高いわけではないので、効率よくプレイできなかったことを物語っています。
目次
プレイに至った経緯
サントラレビュー記事でも書きましたが、私の「MOTHER」歴は、昔友人がGBA版の「MOTHER1+2」を貸してくれた際に「MOTHER2」をクリアしていたのですが、「MOTHER」はプレイしませんでした。
「早く返さなきゃ」という意味のない一方的なプレッシャーがありましたのと、「MOTHER」といえばCMでも有名だった「MOTHER2」という先入観がありましたので、それらが主な理由です。
もちろん、「MOTHER」の魅力、面白さに気付いていなかったということになります。
そんな状況で、何故プレイするに至ったたかと申しますと、色々な偶然が重なって縁があったというところです。
まず、当ブログにおける展開として「PRESS START」演奏曲に着目してサントラレビューをさせて頂いているのですが、ちょうど「MOTHER」シリーズのCDをレビューする順番となり、記事を書く中でゲームにも興味が湧いてきたというのが1つです。
そして、そんなタイミングで「MOTHER」シリーズが30周年アニバーサリーということで、プロジェクトが発動しており、グッズ販売等ちょうど盛り上がりをみせておりました。
その勢いに導かれるかのようにコミック書籍「Pollyanna」を手に取り、ファンの熱い想いに触れたことで「やはりプレイしよう」という考えに至りました。
そもそも、私も例外なく昨今の情勢のため自宅で過ごすことが増え、ゲームをする習慣が付いてきたというのも大いに関係していますし、興味を持ったタイミングでプレイしていたゲームのエンディングが近くなったという事情もあります。
数多くのゲームがある中で1つを選ぶというのは、実は色々な偶然が重なったりしていることは私に限らず多いのだと思います。
またしても脱線してしまいましたが、このレビュー記事につきましてもポジティブ要素とネガティブ要素を挙げながらまとめていくという構成にしようと思います。
ポジティブ要素
ユニークで独特なゲーム性
コミック書籍「Pollyanna」の記事でも書きましたが、テキストを始め多くの「面白い要素」が散りばめられており、それらがもたらす「MOTHER」の世界は大変ユニークです。
これについてはプレイ前から知っていたことなのですが、実際にプレイしますと、癖になるような良さがあり、この世界から離れたくないような感覚に陥りました。
周回プレイをするプレイヤーが多い印象があるのですが、その理由はゲームのクリアまでの時間が短いことだけではなく、こうした「面白い要素」に嵌ってしまう人が多いからではないでしょうか。
シームレスで繋がる広大な世界
フォールドと街がシームレスに繋がっているのが魅力的だと感じました。
広大なフィールドを歩き回ることで発見があるため、冒険要素が強く感じられます。
特に、長いトンネルを抜けた先に広がる景色に感動する人は非常に多いのではないでしょうか。
今となってはオープンワールドのゲームも多く珍しくは無いのですが、ファミコンのゲームであると考えますと斬新さも感じます。
やはり音楽が素晴らしい
音楽については全て知っている曲ではあるのですが、実際にプレイしてみて特に印象的だったのは、フィールド音楽でした。
戦闘が終わる度にイントロから再生されるのが印象的で、思わず口ずさんでしまう仕掛けになっていると感じました。
なかなかエンカウントしないときは、「1コーラス終わってもエンカウントしなかった!」なんて思ったりもしました。
その戦闘BGMも敵によって異なるというのがまた良かったです。
ネガティブ要素
ゲームバランス(特に終盤)
味方の「すばやさ」が遅いため、敵の攻撃をまともに受けることになるのですが、強力なPHIでの全体攻撃等、容赦ありません。
なので、装備を万全にしていないと話にならないようなバランスになっています。
そもそも、まともに相手をしていたら先に進めなくなってしまうような敵も居ますので、緊張感があります。
終盤になると「逃げる」や主人公のPHIで、とにかく戦闘を回避する必要性が出てきてしまうのですが、それすら出来ずにパーティが壊滅するなんてことがありました。
それも敵が賢く、一人ずつ着実に仕留めようと、HPの低い味方1人を集中攻撃してきたりします。
このような意地悪な「いやらしさ」が感じられ、不安定なランダムエンカウントシステムも相まってストレスに感じた場面がありました。
ミスを誘発しやすいコマンドシステム
これは困りました。
多くのRPGではボタン操作1つで楽に行えることが「MOTHER」では出来ません。
例えば、「話す」と「チェック」が別項目で、いちいちコマンド選択画面を出さなくてはいけません。
ミスを非常に誘発しやすいのですが、ミスするとちょっと乱暴な言葉で叱責されます。
もちろん、そこも魅力に感じる人も少なくはないだろうなと思いつつも、私にはストレスに感じられたので、ネガティブ要素として記載することにしました。
目的が分かりにくい
まず、シナリオについてもこれが言えます。
ファミコンのゲームに何を求めるんだという話にはなってしまうのかもしれませんが、描写が不足していて、シナリオの全容が見えづらく感じました。
ゲームとしての目的がやや分かり難いのに加え、ヒントも少ないため、ゲーム性ばかりが前面に出てしまっているような印象もありました。
ゲーム性が素晴らしいゲームなのですが、シナリオの良さももう少し感じたかったなと思いました。
まとめ
ネガティブ要素も記載しましたが、最後まで楽しくプレイできました。
2020年にファミコンのゲームをこんなに楽しめるとは、あまり想像つかなかったので、その部分の驚きが強かったです。
新しい世代の人たちがプレイしてもそう思うかは分かりませんが、少なくともファミコンプレイ経験のあるRPG好きのプレイヤーであれば存分に楽しめるのではないでしょうか。
まだSwitchではプレイできないようなので、そこはちょっと残念に思います。
正直なところ、「MOTHER」の魅力を新しい世代の人にも知って欲しいので、気軽にプレイできる環境が整えば良いなと思っております。