ギターリストたちの技術的壁である伝説的武道館ライブ!
2000年9月25日リリース 作詞作曲:山崎将義
ミンサガ主題歌「メヌエット」を楽曲提供された山崎まさよしの名盤をご紹介します。
武道館での伝説的なライブを収めたCDとなっております。
※ゲーム音楽関連アーティストの名盤という立ち位置で記事にしますが、ゲーム音楽の話はほとんどしませんのでご了承ください。
目次
伝説的ライブと呼ばれる所以
「伝説的」だなんて早速申されても、といった感じでしょうが、
このライブCDと言いますか、ライブパフォーマンスはある方面では本当に伝説扱いされています。
ギター弾き語りに関心のある人にとっては伝説的なのです。
ギターの弾き語りに挑戦したことのある人間にとって(管理人も経験者です)、
数多くの技術的な壁があります。
凄くザックリとありがちな壁を並べていきますと、
第一に”F”等のバレーコード”が巧く抑えられるようになり、一通りのコードを抑えられるようになるか。
第二にコードを分散させて弾くアルペジオができるようになり、伴奏の幅を広げられるかどうか。
第三にコードストローク、アルペジオに加え、単音でメロデイー(イントロ等)を弾けるようになるか。
そして、これらを概ねクリアできた人たちの壁となって表れるのが、
この山崎まさよしのライブパフォーマンスのコピーが出来るかどうかです。
もちろん、山崎まさよしはこの奏法を自ら生み出しているわけで異なる次元に居るのですが、
一般的にはそれをコピーするだけでも大変な苦行が待ち構えているわけです。
この演奏を完璧では無いですが忠実に譜面に起こしたスコアも販売されているため、
多くの弾き語りが巧くなりたいと願う者たちが挑むことになっています。
私はと言いますと、言っちゃいますかーという感じですけど、
そもそも単音引きの時点でギブアップということでお話にならない実力です。
なので、このCDを聴くと神の音を聴いているような気分になり、そして自分の不甲斐なさに若干凹んだりもします。
凄いのはギターテクニックで言えば、
何と言ってもミュート奏法(弦を抑える加減を調整して音を小さくしたり無音にして弦を叩く音だけを鳴らしたりする奏法)だと思います。
これを駆使してギターがパーカッション化してたりします。
他にも凄い点は色々あります。
そもそもリズム感が鬼だったり、コードの細かさだったり、ストロークの多彩さだったり、印象に残るリフの数々だったり…
挙句にギターを弾きながらハーモニカのとんでもないテクニックを聴かせています。
おまけに観客を楽しませるパフォーマンスとして早口言葉なんかも披露されてます。
ライブアルバムの収録曲
【DISC1】
ステレオ [Live]
Fat Mama [Live]
六月の手紙 [Live]
ある朝の写真 [Live]
僕はここにいる [Live]
砂時計 [Live]
名前のない鳥 [Live]
やわらかい月 [Live]
One more time, One more chance [Live] ※ピアノ弾き語り
ツバメ [Live] ※ピアノ弾き語り
カルテ [Live]
水のない水槽 [Live]
Passage [Live]
【DISC2】
アレルギーの特効薬~WHAT’ D I SAY [Live]
月明かりに照らされて [Live]
Ticket to the paradise [Live]
パンを焼く [Live]
ヤサ男の夢~昼休み [Live]
振り向かない [Live]
セロリ [Live]
審判の日 [Live]
灯りを消す前に [Live] ピアノ弾き語り
曲自体も本当に素敵な曲ばかりです。
特に素晴らしいなと思うものをいくつか挙げていきます。
Fat Mama [Live]
この曲はバチッバチッとミュート音を駆使してリズミカルに仕上がっています。
サビのヴォーカルテクニックも凄いなと思います。
コミカルな曲でノリが良いので、弾き語りなのに踊れます。
月明かりに照らされて [Live]
デビューシングルなのですが、サビのコード進行と伸びやかなメロディーが好きな曲です。
同じようには弾けませんが、自己流でも弾き語りすると凄く気持ち良い曲です。
ヤサ男の夢~昼休み [Live]
特に「ヤサ男の夢」が好きです。コミカルな歌詞なのですが、意外に詞の一つ一つを見ていくと綺麗な表現が多いというギャップが良いです。
コードの中にベース音を散らすギターの奏法も格好良くで素晴らしいです。
振り向かない
これはもう歌詞が本当にもう…
失恋しても気丈に前を向こうという姿に共感の嵐ですね。
それ故に涙を誘います。
でも、実際にすれ違ったら振り向いてしまうのかな、どうかな、なんてリアルな想像をしてしまいます。
まとめ
ギターの話ばかりしてしまいましたが、
ギターのことなど何も知らなくても、聴いているだけで楽しい気持ちや、しっとりとした気分にさせてくれる素晴らしいライブアルバムだと思います。
是非、多くの人に聞いて頂きたいです。
最後に、今回の記事であえて管理人本人のことも書きましたが、
私の音楽的バックボーンは実はギター弾き語りにあります。
ゲーム音楽にもアコースティックな楽曲があったりしますが、
当然ながら、そういった曲は好む傾向にあります。
やたら歌詞を見てメッセージ性を考えたりするのも、メッセージ性の強いという特性のあるこのジャンルの音楽を聴いたりしてきたことが背景があることをこの場をお借りしてお伝えしておこうと思います。