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レビュー「ことばのパズルもじぴったん」オリジナルサウンドトラック

投稿日:

安心して聴ける明るく楽しいサントラ!

コンポーザー:神前暁

ゲームのプレイ状況:触れたことがある程度

「PRESS START」シリーズの記事から少々脱線しますが、ナムコサウンドの記事を続けさせて頂きます。

最近リマスター版をプレイしている方も多いと思うのですが、今回は「ことばのパズルもじぴったん」のサントラをご紹介します。

コンポーザーは当時ナムコに所属されていた神前暁さんです。

「ことばのパズルもじぴったん」と私

私がこちらのゲームを初プレイしましたのは、2004年です。

まだプレステ2の時代ということになります。

発売当初から気になっていたのですが、廉価版が発売されたのを受け、購入に至りました。

私は「ことば」への関心はやや高い方なのですが、あまり本を読まずにゲームばかりしていると、ボキャブラリーが増えて行かないのではないかという不安を当時から感じておりました。

そこに「ことば」をパズルにするという、素晴らしいアイデアのゲームが出現したわけです。

というわけで気になって仕方のないゲームだったのです。

しかしそんな期待とは裏腹に、結果的にはゲームに触れた程度で、長時間プレイすることはできませんでした。

とはいえ、こうなってしまったのは、決してゲーム性云々の問題ではありません。

個人的な事情として、意外と難しさを感じ、挫折感を覚えてしまったからです。

謎の自信があり、プライドみたいなものが崩れてしまったのかもしれません。

うーん、若かった。

実は最近、リベンジと言うわけでは無いのですが、PSPの「ことばのパズルもじぴったん 大辞典」の方を少しずつプレイしております。

なぜSwitch版の「ことばのパズルもじぴったん アンコール」ではないのか?という話になっていまいますが、そこもちょっとした事情があります。

体験版の方は存在を知るや否やすぐにプレイしました。

そういえば、もし自分に子供ができたら「もじぴったん」をやらせたいなぁ…

なんて考えていたことを思い出したのがきっかけです。

しかし、うちの子にはまだ年齢的に未熟で、体験版だけで充分といった様相になっておりました。

そんな中、最近PSPを修理し、気を良くしてPSPのゲームコーナーに行ってみたら「ことばのパズルもじぴったん 大辞典」が売っていたわけです。

「アンコール」の本編を買う踏ん切りがついておらず、しかもちょうど「マッピー」の記事を書いて以来、ナムコサウンドに私の関心が向いているところでもあったので、ドンピシャだったわけです。

そのような縁で私の元に「もじぴったん」が帰ってきました。

話が長くなってしまいましたが、本日ご紹介するのはPS2の初代「もじぴったん」のサントラになります。

まずは例によって全体像から書いていきます。

サントラの全体像

全24トラック収録時間は43分です。

やや短めの気軽に聴けるタイプのサントラです。

特徴的な点がいくつかあります。

1つは、ナムコの他作品の楽曲が収録されていることです。

私の好きな「マッピー」を始め、「パックマン」「風のクロノア」、さらには「太鼓の達人」の楽曲までもが収録されております。

また、「SE・ボイス集」が収録されているのも特徴的です。

これはナムコらしさを感じる部分でもあるのですが、SEやボイスも「音」として大切に扱っているのだという印象を抱きます。

気になったのは楽曲タイトルの不自然な「ひらがな」で、これも特徴的だと思います。

この辺はゲームをプレイすれば分かるのですが、「もじぴったん」で使用する文字は基本的に平仮名で、それを繋ぎ合わせて言葉を作っていく仕様になっているからだと思います。

平仮名というのがこのゲームの密かなシンボルのような要素になっているのかもしれません。

「もじぴったん」らしさが曲名からも感じられ、より楽しい気分でサントラを聴くことができるようになっていると思います。

トップレート曲

※ 背景色付は☆5、その他は☆4

おーぷにんぐ

とっぷめにゅー

すてーじせれくと

はじめてのぴったん

クッキー&クリーム

ベッドタイムパズラー

ふたりのもじぴったん

マッピーステージ

クロノアステージ

おーぷにんぐ


「ちょっと短いかな、もっと聴きたいかな」とも思ったのですが、パズルゲームのオープニングとしてはむしろ、このくらいの方が良いのかもしれないなと思いました。

なんといっても、明るく楽しいゲーム性がこのオープニングからしてよく伝わってくるのが良いです。

オープニング曲の重要要素であるワクワク感もしっかりと持ち合わせています。

とっぷめにゅー


オープニングから引き続き、明るい音色がいかにも「もじぴったん」らしいのですが、ちょっと不思議な展開をみせるので聴き入ってしまいます。

単調な曲と思わせておいて、意表を付かれる感じが良いです。

すてーじせれくと


ゲームをプレイしていて最も印象に残った楽曲でした

ベストトラックにするつもりだったのですが、短いため、もう1~2ループさせて欲しかったなと思ってしまいました。

はじめてのぴったん


なかなか捉えどころのない、聴きごたえのある楽曲という印象です。

バッキングの音なんかは「もじぴったん」らしさがあるのですが、様々なジャンルの楽曲で使用できそうな汎用性の高い楽曲にも思えました。

こちらは一転収録時間が長いのですが、やはり聴き入ってしまう魅力があります。

ッドタイムパズラー


主旋律が美しい楽曲です。

加えて、その音色だったり、パーカッション音が大変心地良く癒されるような楽曲です。

ふたりのもじぴったん


声優の古原奈々さんが歌うヴォーカル曲です。

個人的には思わず口ずさんでしまったりするので、「もじぴったん」の象徴的な楽曲だと思っています。

アレンジに関してもう少し派手さが欲しいなと思うところはありました。

マッピーステージ


アレンジというよりも、曲の前半部分をほぼそのまま使用している印象です。

「もじぴったん」らしい音色が加わっていたらどうなっていたのかも聴いてみたかったです。

クロノアステージ


使用楽曲は「風のクロノア2」「GOING TO LUNATEA」になります。

こちらも原曲と聴き比べてみますと、特にアレンジはされていない印象です。

良い楽曲なので思わずトップレートは付けてしまいましたが、やはり「もじぴったん」との調和を聴いてみたかったです。

ベストトラック

クッキー&クリーム


非常にメロディアスです。

また、楽曲の展開の仕方が非常に良いです。

前半の伸びやかな美しさから、後半はなんだか勇気づけられるような力強さがあります。

和音も美しく、繰り返し聴きたいベストトラックです。

まとめ

個人的にアレンジの部分で多少の不満はありましたが、全体的に明るく楽しい、キラキラとした曲調のものが多くいサントラで、安心して聴けます。

なので、あまり構えずにサントラを聴きたい方には特におすすめしたサントラです。

頭を使ってじっくりと考えるゲームにしては、賑やかで音楽の主張がやや大きい感じもしなくはないのですが、ゲームの特徴的な雰囲気を出すという部分で大いに貢献している楽曲の数々だと感じます。

聴き心地が良いので、ストレスなくゲームをプレイできるといった効果もあるように感じました。

私も音楽ばかり聴いていないで、ゲームの方も引き続きプレイして行こうと思います。

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