ゲー音Line

ゲーム音楽サントラのレビューマラソン走破への軌跡!

ゲーム音楽レビュー SCE

レビュー「ポポロクロイス物語2」オリジナルサウンドトラック

投稿日:2020年5月9日 更新日:

ほのぼのさは健在も、ポポロクロイスサウンドの進化も感じさせるサントラ!

コンポーザー:佐橋佳幸、石川鉄男、飯尾芳史

ゲームのプレイ状況:未プレイ

2の楽曲は「PRESS START」で演奏されていませんが、ポポロクロイスシリーズのサントラレビューを続けさせて頂きます。

ナンバリングタイトルとしてはシリーズ2作目になりますが、この前に「ポポローグ」という番外編的な立ち位置のタイトルがPSで発売されております。

「ポポロクロイス物語2」では「ポポロクロイス物語」の2年後から始まる主人公ピエトロの新しいストーリーになっています。

コンポーザーは前作から引き続きの佐橋佳幸さん、石川鉄男さんに加え、飯尾芳史さんの名前があります。

飯尾さんも数々の有名アーティストのプロデュースを始め幅広く活躍されている方のようです。

サントラの全体像

全39曲と、こちらのサントラも収録曲数は少なめです。

ゲーム中では初代「ポポロクロイス物語」のBGMも使用されています。

全体的な感想としましては、「ポポロクロイス物語」程には手軽な感じが無く、聴きごたえのあるサントラだなと感じました。

初めて曲を聴いてすぐに馴染むタイプの曲というよりも、聴いていくうちに「この曲も良いな、あの曲も良いな」となっていき、トップレート曲が増えて行いました。

しかし、ほのぼの感を失っているわけでもなく、音楽的な進化し、ポポロクロイスシリーズの音楽として、より洗練されているような印象も持ちました。

メロディアスな旋律があるのは変わらないのですが、ややシンプルさが薄れ、曲の展開が増えている曲が多いなという印象を持ちました。

ゲーム未プレイでサントラを聴いているだけでも「ポポロクロイス物語2」のストーリー性の高さを感じさせます。

プレイヤーの心を動かすような、多くの涙を誘うようなストーリーなのだろうなと想像させました。

トップレート曲

※ 背景色付は☆5、その他は☆4

冒険のはじまり

小さな花

タイトル

草原

マンセル村

竜の国

たのしいサーカス

海岸通り

ロマアナ城

バトル&バトル Ⅱ

ナルシアの想い

星の話

ギルバート

冒険のはじまり


「ピエトロの旅立ち」のインストゥルメンタル曲です。

ポポロクロイスと言えばこの旋律がまず頭に浮かぶ人も多いと思いますが、シリーズのメインテーマ曲のような存在であるように私も感じております。

裏打ちのリズムも心地良く、首を縦に揺らしたくなります。

しかし、シンプルなインスト曲ではなく、アニメーションに合わせて曲の最後は不穏な雰囲気になったりと展開がみられます。

ここで今作の音楽は一味違うことを予感させられます。

小さな花

(作詞:西尾佐栄子 作編曲:佐橋佳幸 ヴォーカル:鈴木朋)


エンディング曲です。

またしても、エンディング曲をサントラの頭の方に持ってきています。

鈴木朋さんの声質と、曲全体の雰囲気がよくマッチしています。

特にサビの最後の後半部分がたまりません。

主旋律が変調したりと、やや予測とは異なる動きをします。

鈴木さんは同じくSCEの「どこでもいっしょシリーズ」「トロと休日」のCM曲も歌われていますが、私はこちらの曲のヴォーカルの方が印象的でした。

草原


フィールド曲でしょうか。

広大な草原を移動している絵が浮かびますが、風も吹いていそうな雰囲気です。

冒険しているな、旅に出ているんだな、と思わせるトラックです。

竜の国


不協和音のような物々しい音が入ってきますが、それがむしろ格好良く感じ、好きなトラックです。

このような穏やかでない曲はあまり私の好みにはなりにくいのですが、この辺がポポロクロイスサウンドなんだろうなと思わせます。

何処かほのぼの要素があるかもしれません。

楽しいサーカス


曲名から想像した曲とちょっと異なり、印象的でした。

弾ける雰囲気は想像通りなのですが、メロディアスな旋律が意外な方向へ動いていくという部分で、このサントラを象徴するような曲に感じました。

良い意味で期待を裏切られます。

海岸通り


海の景色を見たときの爽やかさを感じさせるトラックです。

波の効果音が入っていても違和感ないように感じます。

ゲーム場面も見てみたいですが、現実場面においても実際に海を見ながら聴いてみたいなと思いました。

バトル&バトル Ⅱ


「ポポロクロイス物語」のサントラでは戦闘曲がほとんど聴けなかったので、聴くのが楽しみなトラックでした。

メドレー形式になっているようですが、どこまでが「バトル」で、どこからが「バトル2」なのか、ゲームをプレイしないでこのトラックを聴いただけではちょっと分かりません。

まるで楽章で繋がっているかのような印象を持ちました。

このトラックは旋律というよりも、楽曲の構成要素としてリズムの要素が大きいなと感じます。

ナルシアの想い


ヒロインキャラであるナルシアの名前が入った楽曲です。

想い、とは主人公ピエトロへの想いでしょうか?

優しさと物悲しさが入り混じったような旋律で、ヒロインの身に何かあったのではないか?と勝手に心配してしまいました。

星の話

(作詞:長俊広 作編曲:佐橋佳幸 ヴォーカル:A2U)


挿入歌です。

前トラック「ナルシアの想い」からの繋がりが連続して聴くと非常に良いです。

なので、ゲーム中でもここが繋がっているのかが気になります。

ヴォーカリストの情報が名前しか見付からないので、どんな方が歌っているのかも気になります。

ギルバート


ギルバートはピエトロが冒険の中で出会う竜族のキャラクターです。

キャラクターのテーマ曲のような位置付けでしょうか?

曲を聴いただけの印象では、優しく、心強い仲間であることを想像させます。

ベストトラック

タイトル


タイトル画面の曲です。

青空の背景にゲームタイトル名が浮かび上がっており、「New Game」「Road」「Option」の中から選択します。

こうした”場面”というよりは、”画面”におけるBGMにここまで惹かれたのはちょっと記憶にありません。

「ピエトロの旅立ち」の旋律のごく一部だけ使用されていますが、そこからの展開が素晴らしく、驚くほどにずっと聴いていられます。

これはベストトラックに挙げざるを得ません。

まとめ

未プレイということで想像の話ばかりになってしまいましたが、これはこれでサントラの楽しみ方の1つなのかもしれません。

曲が1ループと短く、未収録曲も多いようなのでシリーズのファンからすると、ちょっと残念に思われることもあるサントラであるかもしれないとは思いました。

一方で私のようにシリーズの音楽に興味があって、ストーリーや世界観を想像して楽しみたいという人にとっては、丁度良いボリュームに感じられる部分もあります。

サントラを聴いているだけで、やはりゲームもプレイしたくなるような魅力を感じますので、私のようにゲーム未プレイの方にも是非聴いてみて頂きたいなと思いました。

-ゲーム音楽レビュー, SCE
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

レビュー「Piano Collections / Final Fantasy 7」

絶妙なトラック並びとアレンジで、非常に聴き易いピアノアレンジ盤! ピアノ:本田聖嗣  編曲:浜口史郎 FF7のピアノアレンジです。 シリーズ恒例の定番アレンジで、聴き易いアレンジに仕上がっています。 …

レビュー「ゼルダの伝説 時のオカリナ」オリジナルサウンドトラック

ゲームのリズムを生み出しているサウンドの美しさ! コンポーザー:近藤浩治 ゲームのプレイ状況:触れた程度(3DS版のみ) そろそろ「PRESS START」2006年公演の演目関連に戻ろうと思います。 …

レビュー「OCTOPATH TRAVELER」オリジナルサウンドトラック

”懐かしくも新しい”感覚を生み出しているのはグラフィックやゲームシステムだけではない! コンポーザー:西木康智 ゲームのプレイ経験:1周、裏ボス倒すまで。 ゲームだけでなく、音楽も話題になったオクトパ …

歌詞考察(和訳)「Hollow」/Yosh

FF7 REMAKE テーマソング 作詞:野島成一 作曲:植松伸夫 ヴォーカル:Yosh 前回のレビュー記事に続き、歌詞考察の記事を書かせて頂きます。 野島成一さんの歌詞を考察するのはFF10主題歌「 …

レビュー「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」オリジナルサウンドトラック

シリーズサウンドの決定盤がここにある!一方で、今後に向けた楽しみな要素も感じられる! コンポーザー:小林啓樹、渡辺量、北谷光浩、大久保博、中鶴潤一、中西哲一 、工藤祐介、山内祐介、宮城裕紀子 ゲームの …