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レポート「シンフォニックゲーマーズ4」

投稿日:2020年2月10日 更新日:

平原綾香、HIDE×HIDEの夢の共演が実現!しかし、観客層に見える難題も。

2019年11月10日 NHKホール「シンフォニックゲーマーズ4」公開収録

シリーズ4回目にして初めて参加してきました。

経緯としましては、事前に発表された曲目の中に「大神」が入っており、しかも、ゲストがHIDE×HIDE平原綾香という大変ゴージャスな告知が!

更には予定演目をみると「太陽は昇る」が入っているということで「これはもう応募するしかない!」と思い応募したところ、幸運にも当選し参加に至りました。

出演者

【出演】有野晋哉、平原綾香、HIDE×HIDE、佐々木新平、東京フィルハーモニー交響楽団

【司会】青木瑠璃子,塩澤大輔

シリーズ4回目となりますが、これまでと異なり、演奏者が昨年までのJAGMOから、今回は東京フィルハーモニー交響楽団に変わりました。

一方で、前回スケジュールの関係で欠席となった有野課長が復帰しています。

というわけで、まずは有野課長の話題から進めます

私は初めてお目にかかりました。ゲームセンターCXに関しては近年はあまり見ていないのですが、8年分程のDVDを所持しています(あれ、嵩張るけど集めたくなるんですよね…)

やはり特に印象に残っているのは「忍者龍剣伝」あるいは「高橋名人の冒険島」のような高難易度アクションゲームです。

TV画面を通じて何度も見ていた有野課長を肉眼的に捉えるというのは、なかなか新鮮な体験でした。

失礼なのか、むしろ誉め言葉なのか不明ですが、いわゆる芸能人オーラみたいなものは無かったように思えました。

ゲームの腕も微妙ですが、知識量も微妙です。

オーケストラ・イントロクイズの「マッピー」くらいは分かって欲しかったなと思ってしまいましたが、そういったところもまた、魅力なのかもしれません。

次にHIDE×HIDEのお二人ですが、何と言ったらよいか「いつもお世話になっています」という感じです。

「PRESS START2009」大神の演目で初めて彼らの演奏を聴きました。

その時から感じていたのは、情熱的な演奏でした。

それはもう「明らかにゲーム好きでしょ?」っていう演奏でした。

その後は出演された大神朧村正においては再演があったため、すっかり「PRESS START」の常連になりました。

最近ですと「LIVE・A・LIVE・A・LIVE2018 鶯谷篇」での幕末編の曲や、まさかのMEGALOMANIA和楽器ヴァージョン」の演奏で痺れる体験をさせて頂きました。

ともかく、一方的な親近感を抱いていたので、このような舞台でも活躍される姿に素直に嬉しくなりました。

最後に平原綾香ですがエンディング曲の「Reset」はHIDE×HIDE演奏による「Reset~”ありがとう”バージョン」生演奏は聴いたことがあったのですが(これも本当に素晴らしいので聴いてください!)、このような機会で夢のようなコラボが実現したことに強い驚きがありました。

平原綾香の他の曲は「Jupiter」しか聴いたこと無かったのですが「今度アルバム聴いてみます、今まですいませんでした!」という思いです。

このように、ゲーム音楽から他ジャンルへの作品に繋がっていくというのが嬉しいです。それがこのブログで訴えていきたいことの1つだったりします。

演目

「サクラ大戦」

オープニングテーマ(「檄!帝国華撃団」)
我ら、黒之巣会
がんばれ!帝国華撃団
帝都のために
出撃・帝国華撃団のテーマ

「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」

タイトル
29ばんどうろ
キキョウシティ
戦闘!ロケット団
26ばんどうろ
戦闘!ジムリーダー(カントー)
戦闘!チャンピオン

「レトロゲーム グレイテスト・ヒッツ」

「グラディウス」から「Challenger 1985」
「スカイキッド」から「スカイキッドマーチ」
「スーパーボンバーマン」から「エリア1 BGM」
「マッピー」から「インゲームミュージック〜メインテーマ」
「ツインビー」から「パワーアップ BGM」
「ドルアーガの塔」から「インゲームミュージック」

「イースⅡ&Ⅲ」から

TO MAKE THE END OF BATTLE
FEEL BLUE
TOO FULL WITH LOVE
TERMINATION
翼を持った少年
バレスタイン城
最強の敵

「大神」

タイトル
オイラのテーマ
神州平原 其の二
ウシワカ演舞~ウシワカと遊ぶ
勇者オキクルミ
太陽は昇る
Reset

「ファイアーエムブレム 覚醒」

序幕
宿命~炎
ここで進撃の準備を整えましょう
遠征~炎
貴様らが…姉さんの言葉を語るな!
「I」~為

「愛」をテーマに選曲したという説明がありましたが、こうして見てみますと、バランスが良いですね。

任天堂だけ2タイトル?とも思えますが、それでも一通り押えられてます。

実際うちの家族でもポケモンだけ曲をよく知ってました。

ゲームに関心のある人であれば1タイトルくらいは知っているという構成になっています。

ここで気付いた点としましては、このように様々なゲームタイトルの音楽を演奏するという形式は「PRESS START」と同じであることです。

すなわち、知らないゲームや曲が多くあるのは承知した上で、演奏を通じて新たにそれらに興味を広げてもらおうという意図があっても不思議ではない構成となっています。

ただ「PRESS START」と異なるのは、

ゲーム音楽というジャンル自体に興味のない人たちにもそこに触れる機会を作るという狙いの方が強く感じます。

管理人自身はと言いますと、詳しくないゲームタイトルの曲こそありましたが、一通り知ってはいるという構成でした。

そして「さくら大戦」関連のCDを何も持っていないことに気付き、その後調達することになりました。

「愛」というテーマに関してはやや後付け感もあったのですが、しっかり強調していた点は良かったと思います。

管理人のハイライトは、何と言っても「大神」でした。

これを期待して聴きに行って、演奏の質も本当に高く感じ、大きな感動を得られました。

ゲストもオーケストラも共に素晴らしかったです。

「太陽は昇る」はどういった経緯かは分かりませんが「PRESS START」では演奏されなかったので、この場が待望の初生演奏でゾクゾクと震える感覚がありました。

そして目をウルウルさせた状態のまま「Reset」で平原綾香の歌声に止めを刺されました。

欲を言えば演目の最後であって欲しかったとは思いましたが、アンコール(ファイアーエムブレムCM曲でした)の兼ね合いとかもあったのでしょうか。

TV放送も繰り返し観ていますが、自宅では何故か声を震わせながら一緒に歌ってしまいます。

読者様の今、目に浮かんでいる地獄絵図を今すぐにリセットお願いします

残された難題

最後にネガティブな点にも触れておこうと思います。

どうにもならないことなのですが、観客層について残念に思いました。

これまで私が参加してきたゲーム音楽のコンサートやライブは、ゲームやその音楽が好きな人たちの集まりでした。

なので、そこには共感が前提にあるのが当たり前でした。

しかし、シンフォニックゲーマーズは違います。

知らないし、興味もないけど参加している人たちが多くいました

理由は無料という料金形態であったり、当選すると2人まで入場できるシステムであったり、NHK主催といった側面であったりしたと思うのですが、残酷なまでに異質な空間でした。

そもそも会場に入場をする段階で、明らかにゲーム音楽コンサートと異なる年齢層の高さに違和感を覚えましたが、蓋を開けたらこのようなことが起こりました。

必要の無いことなのに、わざわざ声に出して「え?今日ゲームなの?」とか「知ってる曲1つもない」とか言っている方々や、「……(熟睡中)」の方々。

特に私の座った席の周りはこういった方々が多く目に付きました。

私にとっては特別な音楽や演奏ですが、興味のない人の心には届かないのだな、という悔しい現実がそこにはあったわけです。

もっと踏み込んで言ってしまいますと、楽しみに観に来ている私からすると、かなり不快な思いをするに至りました。

この企画にはそもそも「ゲーム音楽に全く興味のない人に触れてもらう機会」といった意図もあるのかもしれませんが、そう考えるのはちょっと欲張りなのかもしれません。

興味のないものに触れるのは誰だって苦手なことですので。

こうした部分があったため「これは人にはテレビで観る方を勧める方が良いかもしれない」とまで思ってしまいました。

そして何よりも今回の演目を別の機会で是非聴いてみたいと思いました。

どんなに素晴らしい演奏も、会場の雰囲気によってまた少し違った聴こえ方が異なるのではないでしょうか。

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執筆者:


  1. zk より:

    ファイアーエンブレム覚醒の~為~とアンコール曲のファイアーエンブレムのテーマがどうしても聴きたいです🎵
    DVDほしいです
    東京音大の女声合唱が大好きです

    • 焚け より:

      確かに、映像化されると良いですよね。
      せめて再放送はして欲しいところです。

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